お風呂のリフォームはDIYできる?やめたほうが良い理由や施工事例を紹介!
更新日:2023.7.13
一日の疲れを癒してくれるのがお風呂。しっかりと足を伸ばして肩までどっぷりと浸かりたい一方、お風呂の狭さや寒さなど様々な要因からなかなか疲れをいやすには大変なケースも見られます。最近はDIYも人気の中で、自分たちでお風呂のリフォームを行うのはアリなのかナシなのか。
この記事ではお風呂のリフォームでDIYを行うメリットやできるだけ業者に任せるべき理由などをご紹介します。
目次
1.お風呂のリフォームを自分でDIYするメリット
2.お風呂のリフォームを自分でしないほうが良い理由
3.手軽にDIYできる作業4選
4.DIYするよりもリフォームがおすすめなケース
5.プロが施工したリフォーム事例
6.まとめ
1.お風呂のリフォームを自分でDIYするメリット
DIYは手作りだからこそ、自分で作り上げた時の喜びはひとしおです。そんなお風呂リフォームをDIYで行うメリットとは何か、ご紹介します。
1-1.費用を抑えられる
DIYは基本的に自分たちで材料を用意し、手作りで作り上げていくことになります。材料費は普通に公示する場合と同じようにかかりますが、本来業者に支払う人件費は必要ありません。材料費さえあれば人件費なしでDIYを行うことができます。工事費における人件費の存在はあまりにも大きく、これがあるのとないのとで大きな違いです。
材料費だけを考えれば大きくかかっても10万円程度で収まる可能性があります。これはお風呂をどのようにリフォームをしていくかで変わっていく要素ではあるものの、手際よく行っていけば業者に頼まなくても納得のいく仕上がりになる可能性はあるでしょう。
1-2.自分好みのデザインにできる
お風呂のDIYといっても多種多様で、システムバスを導入するようなことをしなくても、自分なりにアレンジして構築していくことは十分に可能です。例えば、洗面所のクロスを変えるというのでもいいですし、バスパネルを購入してきてガラッと変えることもできます。本当であれば業者にユニットバス・システムバスの交換をお願いすべきところ、自分たちのやりたいようにアレンジできるのも大きな要素です。
業者に依頼する際、色々な選択肢こそ提示されるものの、より細かくこだわりたい時になかなか理想的なものが見つからないことも想定できます。DIYであれば自分たちのこだわりを細部まで突き詰めていくことができるので、より納得のいくデザイン、自分好みの形に仕上げていくことが可能です。
2.お風呂のリフォームを自分でしないほうが良い理由
DIYで自分好みのお風呂に仕上げていくことはとてもいいことのように感じる一方、できれば業者に任せ、自分たちだけであまりお風呂のリフォームをしない方が良いケースもあります。その理由についてご紹介します。
2-1.水漏れが発生する可能性
お風呂に限った話ではなく、水回り全体に言えることですが、DIYで下手に水道管などをいじることで水漏れを起こす可能性が出てきます。水道管などその位置を明確に理解してDIYに臨めればいいですが、中の様子まで理解してDIYに挑むことは難しく、ここは大丈夫だろうとさほど気にせず穴を開けて大変なことになってしまう可能性も十分にあり得ます。
仮にマンションで水漏れを起こせば、下の階への漏水につながり、多額の弁償を余儀なくされる恐れが出るほか、水漏れによって多額の水道代を請求される恐れがあります。
水漏れで水道代が高額になった場合、減免制度があるものの、DIYなどを理由とした場合には確実に活用できるとは言い難く、とんでもない金額を支払うハメになるでしょう。他にも水漏れの影響で基礎部分が腐ってしまい、カビなどの発生につながる可能性もあるなど、水漏れを引き起こす悪影響は複数考えられます。
2-2.怪我をしてしまう可能性
DIYは一見すると簡単そうに見えますが、使用する工具などは本格的なものが多く、時に気を抜いているとケガを負う可能性が考えられます。特にお風呂のリフォームとなるとさほど広くなく、狭い空間で作業を行うため、慣れない格好で作業を行う中でケガを負ってしまうこともあり得ます。
一方でDIYを行っている最中のケガだけでなく、DIYで設置したものでケガを負うこともあるでしょう。DIYで素人でも十分やれそうな手すりの設置の場合、電動工具を活用して手すりを設置すればいいと考える人が多いですが、実際に利用する中で実は強度が耐えられないような付け方になってしまい、使用している最中に壊れることも考えられます。
特に手すりは高齢者などが利用しやすいものなので、そこでケガをした場合、取り返しのつかない事態になることもあるので、自宅に住む高齢者のために手すりを設置する場合などは特に業者に任せた方が確実です。
2-3.当初の予定よりも費用がかかってしまう
業者の人件費をカットするために自分たちでDIYを行うことで、材料費だけでDIYが行えるというのは確かにメリットの1つではあります。しかし、当初予定した材料費だけでは足りなくなることも十分にあり得ることであり、ついついどんぶり勘定的に費用を考え、結果的に想定した費用よりかかり、「だったら業者に任せておけばよかった」と思わざるを得ない可能性も考えられます。
材料費のほか、設置する際の工具やリフォームで出た廃材の処分費用なども自分たちで支払うことになります。また万が一DIYがうまくいかなかった場合や水漏れを生じさせた場合は改めて業者に依頼をすることになり、結果的に高くつくことも。最初から任せておけばそこまでかからなかったということもあるので、DIYの費用が明確に見通せない場合は業者に依頼することをおすすめします。
2-4.賃貸物件でDIYするとトラブルになることもある
ここまでマンションや一戸建てでDIYを行った場合のデメリットをご紹介してきましたが、賃貸物件でDIYをしたいと考える人もいます。この場合はお風呂場など場所に関係なく、勝手にDIYを行うことが問題となり、トラブルに発展することが考えられます。
賃貸物件の場合は基本的に原状回復をした状態で退去しなければならないので、DIYをしたとしても退去時には元に戻さないといけません。しかし、色々と手を加えた結果、原状回復が難しい場合に原状回復費用を請求される可能性が出るほか、業者が原状回復を行った場合にその費用を請求される可能性も当然出てきます。
賃貸物件の中にはDIYを認めているケースもありますが、認めているかどうかは契約時に交わした契約書などに書かれており、それを事前に見るか、電話でオーナーなどに聞いてみるのが確実です。DIYを認めている賃貸物件か、はたまた原状回復がしやすいDIYを行うか、そのどちらか以外は勝手なDIYは避けましょう。
2-5.1人でDIYするのは難しい
DIYを趣味とする人は少なくありませんが、日曜大工の延長線上で行われるDIYとお風呂リフォームは結構かけ離れたものです。業者が行うお風呂リフォームでは複数人がかかわっているのが一般的で、いわゆるワンオペで行われるお風呂リフォームはよほど小規模でないと厳しいでしょう。それをプロではない人だけでDIYを行うのはより厳しさが増すだけです。
当然のことながら初めてのことなので時間もかかるほか、1人で作業をする中で進みも遅くなります。またリフォームの際に廃材が出る場合、その廃材を処理するのも1人でやらないといけません。運び出す際にうっかり家具などを傷つけることもあるため、1人ですべてを行うのは現実的とは言い難いでしょう。
2-6.DIYに失敗すると浴室が使えなくなる
最近ではプロ並みのDIYの腕前を持つ人が出てきており、お風呂リフォームが本当にうまくいくことももちろんあり得ます。しかし、慎重に作業を行っていたとしても、難易度がそもそも高いために失敗に終わるケースを想定しなければなりません。万が一失敗に終わった場合、お風呂場の修繕が生じるため、少なくとも1か月ほどかかる恐れがあります。
緊急でお風呂場の修繕を依頼しても、リフォーム業者も予定が詰まっていることがあり、すぐには人員を割いてもらえないことも珍しくありません。お風呂が使えないのは死活問題になり、近くに銭湯がないと銭湯のあるところまで足を運ばないといけなくなり、費用がかかってしまうことが。
万が一失敗した場合のことを考えて、様々な対策を立てておきましょう。自信満々に失敗なんかしないと意気込んでも予期せぬ理由で失敗してしまうこともあるので注意が必要です。
3.手軽にDIYできる作業4選
業者に任せた方がいい理由などをご紹介しましたが、それでも自分の手でDIYがしたい、お風呂を少しでも自分好みのものに変えたいと考えている人がいるのも事実。ここでは手軽に行える作業についてご紹介します。
3-1.シャワーヘッドやシャワーホースの交換
シャワーヘッド、シャワーホースの交換に関しては難易度が決して高くないDIYの1つです。シャワーヘッドに関しては電球を外すように古いものを取り外し、電球を取り付けるように新しいものを設置すればすぐに利用できます。シャワーヘッド自体もさほど高くないので、特に節水などを考えている場合はすぐにでも交換することをおすすめします。
シャワーヘッドとシャワーホースはそれぞれ交換が可能である一方、中にはヘッドもホースも一体化になっているケースがあるため、シャワーの交換を行う際に事前に確認しておきましょう。
3-2.浴室用壁紙の張り替え
浴室の中をイメージチェンジしたい場合に手っ取り早い方法として浴室用壁紙の張り替えがあります。浴室用壁紙は防水や防カビなどの加工がなされたもので、誰でも張り替えが行えるように壁紙の裏側がシールになっていて、素人でも行えるようになっています。
直接壁紙を張り付ける方法もあれば、パネルに張り付けた上でそのパネルをお風呂の壁に張るという手もあります。注意しないといけないのはどちらの場合も水気をしっかりとふき取った状態で作業を進めること。これを怠ると設置した部分がカビで大変なことになる可能性があるからです。壁などを入念に乾拭きした上で作業を進めていきましょう。
3-3.コーキングの充填
壁や床などの目地の部分は隙間が生じやすいため、この隙間を埋めていくことをコーキングと言います。このコーキングは経年劣化が進みやすく、場合によっては剥がれてしまい、剥がれた場所から水などが侵入する恐れがあり、カビなどの発生につながりやすくなります。このコーキングの充填に関してもDIYの範疇で済ますことができます。
ホームセンターでもコーキング材は売られており、DIYの一環で充填を行うことはできますが、うまくやれないと仕上がりが不十分なので水が浸入し続け、結果的にカビの繁殖などを防げないことが考えられます。事前に練習を行うなど、いきなり本番を迎えることは避けましょう。
3-4.スパウト交換
スパウトとは水栓で用いられる金具の中の1つす。このスパウトの交換もDIYの中で行えます。注意したいのが今まで使っていた水栓と交換したいスパウトのネジ部分が合わないケースがあり、せっかく購入したのに合わないので無駄に終わるケースが出てきます。
無駄にさせないためにもそれぞれのサイズを正しく調べるとともに万が一のことを避けるためにもまず止水栓をしっかり締めてから作業を進めていくことをおすすめします。スパウト交換を含め、DIYで行うことは可能ですが、まずは作業方法などを前もって調べておくのが確実です。
4.DIYをするよりもリフォームがおすすめなケース
手軽にできる作業もある一方、業者がやった方が確実にうまくいくようなパターンも存在します。DIYではなくリフォームの方がおすすめのケースについてご紹介します。
4-1.浴槽の交換
在来工法からユニットバスへの交換、そして古いユニットバスから新しいユニットバスへの交換を行う場合、それぞれで困難なことが生じます。在来工法からの交換ではまず配管の移設などが必要です。水道管などをいじることになるので水漏れが生じやすく、一戸建ての場合は漏水が原因で基礎部分が腐るなどの懸念が生じやすくなります。
また古いユニットバスから新しいユニットバスへの交換では、どの順番で交換を行えばいいのか手順書が示されておらず、自分たちで勝手に考えて作業を行ってしまうケースも出てくるでしょう。このようなことになると何かしらのトラブルが生じても何ら不思議ではありません。トラブルなく浴槽の交換を行うのであれば、業者に依頼した方が確実であり、トラブルを未然に防ぐことにつながっていきます。
4-2.浴室の壁の塗装
浴室の壁を塗装するのは犬小屋の屋根のペンキを塗るのとは訳が違います。塗装の際にはお風呂場専用の塗料が必要ですし、塗装に適した道具も欠かせません。そして、塗料をしっかりと塗った後もそれが剥がれないようにしていくのにノウハウやスキルも必要です。確実に乾かすにも通気性などを考慮しなければならず、お風呂場が一定期間使えない可能性が出てきます。
また壁の塗装といっても、材質によっては塗装そのものが厳しいケースが考えられます。この場合は壁の塗装以外の選択肢を考慮しなければいけませんが、DIYの延長線上でこれを行うのは難しいです。ゆえに自分たちでDIYを行うのではなく、業者に任せてリフォームをやってもらった方がいいでしょう。
5.プロが施工したリフォーム事例
ここからはプロであるリフォーム業者が手掛けたお風呂のリフォームの事例について、3例ご紹介していきます。
5-1.足を伸ばせるお風呂へ
足を伸ばせないお風呂で我慢してきたものの、リフォームをすることで足を伸ばせるお風呂にしたいというお客様。それまで浴室は1216サイズでしたが、これを1616サイズにしたいというのが主な要望で、加えて浴室暖房乾燥機もつけてほしいという要望もありました。
1616サイズにするため、キッチン方面のスペースにデッドスペースがあったため、このデッドスペースの活用を決定。あとは電気やガスの配線や配管などを移設するなど、素人ではとてもできないことを行い、浴室暖房乾燥機の設置も行っています。元々はタイルのお風呂がユニットバスにチェンジし、鏡も取り付けられたことでとても広いお風呂場に変貌を遂げました。
このリフォームの工事費用は税込で129万円、工事期間は6日間です。
※価格は当時の価格であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
5-2.3世代が住む大家族のお風呂リフォーム
築45年の家に3世代一家8人が住んでおり、お風呂をリフォームしてほしいというお客様。昔ながらの在来工法で、タイル張りになっており冬になると寒くなるのは明らか。脱衣所もタイル張りなのでお風呂リフォームの際に脱衣所もリフォームしてほしいというのが主な要望です。また高齢者が住んでおり、手すりをつけることも要望の中に入っています。
まずお風呂の解体を行い、その後ユニットバスへの交換を行い、L字の手すりを設置。脱衣所はタイル張りの上にサニタリーパネルを取り付けるなど、防水性を高めるリフォームを行い、劇的な変化を遂げています。リフォームにかかった費用は税込135万円で、工事期間は10日間です。
※価格は当時の価格であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
5-3.お風呂場を増築して広さを確保
狭いお風呂場を広くしたいというお客様。在来工法のお風呂はタイルが張られており、そのタイルも経年劣化が進んでいる様子。また段差もあり、不便さも露呈している中で広いお風呂にしたいというのがお客様の主な要望です。
普通に1坪に広げることもできた一方、それではキッチンのスペースに影響を与えるため、お風呂場の増築という形で広げることに。結果的にお風呂場は広くなり、キッチンも使い勝手がいい状態を確保することができました。1坪になり、スペースが広くなったことで掃除もしやすく、寒さ対策もばっちり。すべてにおいてお風呂場の利便性が向上し、お客様も大満足です。
リフォーム費用は税込150万円で、工事期間は7日間です。
※価格は当時の価格であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
6.まとめ
お風呂のリフォームは小規模であればDIYの範疇で行うことは十分に可能であり、複数人でやっていけばより確実に進められます。しかし、漏水などを考えるとユニットバスの交換など、配管をいじるような作業を要するものはできるだけ避けて、業者に依頼するのが確実です。
費用負担を避けるためにDIYを行っても万が一のことが起きれば、最初からリフォームを任せていた方が安上がりになることも。また手すりなど安全のために設置するものを取り付ける際につけ方を間違えて危険な目に遭わせるのは本末転倒もいいところ。少しでも不安があったら業者に相談し、複数の業者に見積もりを依頼し、少しでも費用を削る対策を立てましょう。
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