魔法のキッチン動線「毎日1時間損」していませんか?家事が劇的に楽になる性能向上リノベーション
こんにちは。
東京23区で「性能向上リノベーション(耐震・断熱)」を専門にしているハイウィル株式会社の稲葉です。
築40年以上の戸建てにお住まいの方から、こんなご相談を本当によくいただきます。
「キッチンで毎日ぐるぐる歩き回って、気づいたら1時間くらい余計に動いている気がするんです…」
「冷蔵庫まで遠い、シンクまで遠い、ダイニングも遠い。とにかく無駄な動きが多くてヘトヘトになります。」
家事は毎日のこと。
「たった1日の1時間」は、
- 1週間で7時間
- 1ヶ月で約30時間
- 1年で約360時間(=丸15日分)
となります。
もし、その「ムダな1時間」が
キッチンの動線を変えるだけで、ほぼゼロに近づけられるとしたら?
さらにその工事で、
- 地震に強い家(耐震)
- 冬あたたかく夏すずしい家(断熱)
まで同時に手に入るとしたら──
それは、単なるキッチンリフォームではなく「暮らしそのもののリノベーション」になります。
この記事では、
- 「毎日1時間損するキッチン」のよくある特徴
- 「壁を取るだけリフォーム」と「性能向上リノベーション」の決定的な違い
- 工期が「1〜2週間」と「半年」になる理由
- 性能向上リノベを選んだご家族の“その後の暮らし”
まで、プロとして正直にお話しします。
💡 この記事の結論
- キッチン動線の悪さは、年間「丸2週間分」の時間を奪っている
- 築40年以上なら、壁撤去時に「耐震・断熱」を同時に行うのが必須
- 工期は半年かかるが、「命と健康」を守る唯一の方法である
目次
- なぜあなたのキッチンは「毎日1時間損」してしまうのか
- よくある「壁だけ取るリフォーム」の限界
- 築40年以上なら「キッチン動線+性能向上」をセットで考えるべき理由
- 工期1〜2週間 vs 半年:何が違うのか?
- 実例ストーリー:キッチン動線が変わると、家族の会話も変わる
- 後悔しないために知っておいてほしいこと
- まず何から始めればいい?行動のステップ
1. なぜあなたのキッチンは「毎日1時間損」してしまうのか
1-1. 築40年以上の戸建てに多い“3つの問題パターン”
築40年以上の木造戸建てで、キッチン動線が悪くなりがちな理由は、とてもシンプルです。
- キッチンとダイニングの間に壁がある
- 冷蔵庫・シンク・コンロの位置関係がバラバラ
- 洗面所・勝手口・ゴミ置き場などが遠く、行ったり来たりが多い
昔の間取りは、
- 「キッチンは裏方の作業場」
- 「料理中の様子は隠す」
という考え方がベースになっていることが多く、
キッチンが孤立した“小さな部屋”になっている場合がほとんどです。
その結果、
- ダイニングで食事中に「しょうゆ取って」「飲み物こぼした」と言われるたびに何度も往復
- 冷蔵庫がキッチンの“外側”にあり、料理のたびに出たり入ったり
- ゴミを出すために、廊下〜勝手口〜外を行ったり来たり
と、「歩数の多いキッチン」=「疲れる家事」になってしまいます。
1-2. 毎日の「ちょっとだけ」が、1年で“丸2週間”になる
例えば、1回の料理でこんな動き方をしているとします。
- 冷蔵庫との往復:10歩×10回
- ダイニングとの往復:15歩×10回
- ゴミ出しや洗面所との往復:20歩×5回
これだけで 1回の食事で約400〜500歩。
朝・昼・夜と1日3回なら、1,200〜1,500歩になります。
これが
- 毎日
- 毎週
- 毎年
積み重なると、時間でいうと本当に「年間で丸2週間分」ぐらいの差になっていきます。
2. よくある「壁だけ取るリフォーム」の限界
お客様からよく聞かれるのが、今回のロールプレイでも出てきたこの質問です。
「キッチンとダイニングの間の壁を取るだけで、だいぶ変わりますか?」
結論からいうと──
- 「見た目」と「開放感」は、かなり良くなります。
- ただし、「家事のラクさ」と「安全性・快適性」は、それだけでは足りないことが多いです。
2-1. 壁だけ取る工事のイメージ
いわゆる部分的な間取り変更リフォームの場合、
- 工期の目安:約1〜2週間
- 内容イメージ
- 壁の撤去
- 簡易な補強
- 内装のやり直し
- キッチン本体の入れ替え など
「今の不便さを、とにかく早く何とかしたい」という方には魅力的に見えます。
しかし、築40年以上の木造戸建ての場合、
壁には“ただの仕切り”ではなく、「耐震上の役割」を持つものも混ざっています。
- どの壁なら取っても大丈夫なのか
- どの壁は残さないと耐震性が落ちてしまうのか
これを 構造からきちんと判断したうえで工事する必要があるんですね。
2-2. 「表面だけを直す」のか、「家の命まで診る」のか
壁だけ取るリフォームの多くは、
- 「使い勝手」と「見た目」を中心に考える
- 耐震や断熱は“今回の工事範囲外”として扱う
ことが少なくありません。
ですが築40年以上のお住まいの場合、
- 耐震性能(地震に対する強さ)
- 断熱性能(暑さ・寒さ・健康への影響)
は、その家に住み続ける限りずっと付きまとう“命の問題”でもあります。
私たちはいつも、お客様にこうお伝えしています。
「目に見えるところは、いつでも直せます。
でも、壁や床の“内部”は、一度閉じてしまったら二度と触れません。」
だからこそ、
- 「せっかく壁をいじるなら」
- 「せっかく床を剥がすなら」
そのタイミングで、耐震と断熱も一緒に見直す。
これが、後悔しないリノベーションの考え方です。
3. 築40年以上なら「キッチン動線+性能向上」をセットで考えるべき理由
ここからが、ハイウィルの本領発揮の部分です。
3-1. 「性能向上リノベーション」とは?
私たちが得意としているのは、
「性能向上リノベーション」=家の中身から“命と健康”を守る工事です。
具体的には、
- 耐震:
- 構造計算を行い、
- 法律の基準である 耐震評点1.0ではなく、「1.5」を目標 に補強する
- 基礎補強・耐力壁の追加・金物補強 など
- 断熱:
- 壁・床・天井の内部まで断熱材を入れ直す
- サッシの交換や内窓設置で、窓からの熱の出入りを抑える
- 結露やヒートショックのリスクを減らす
キッチンの動線を良くするために壁を触る=内部が見えるタイミングは、
実はこの「耐震」と「断熱」を一緒にやるベストタイミングでもあるんです。
3-2. 「ただ便利になるキッチン」と「命を守るキッチン」の差
- 壁だけ取る工事
→ 料理は少し楽になるが、地震や寒さの不安は残る - 性能向上リノベ+キッチン動線改善
→ 料理が楽になる上に、地震の夜も安心して眠れる
お客様が本当に欲しいのは、
「オシャレなキッチン」だけではありません。
- 地震が来ても家族を守ってくれる家
- 冬でも足元が冷えない、健康に暮らせる家
- その上で、家事が毎日ラクになるキッチン
これらがセットで手に入るのが、性能向上リノベーションです。
4. 工期1〜2週間 vs 半年:何が違うのか?
今回のロールプレイでも出てきましたが、
お電話の中で、私はこうお伝えしました。
- 壁を取るだけの工事:1〜2週間程度
- 性能向上リノベーションを含めた工事:おおよそ半年
「半年」と聞くと、正直なところ、多くのお客様が一瞬ひるみます。
「そんなにかかるの?」
「その間、どこに住めばいいの?」
当然のご不安です。
では、なぜそれほど期間が変わるのか、もう少し分解してお話します。
4-1. 半年かけて何をしているのか
性能向上リノベを伴う場合、おおまかにこんな流れになります。
- 現地調査・ヒアリング
- 現在のキッチン動線の不便さを確認
- 耐震診断・断熱状況の確認
- 計画・設計(1〜2ヶ月)
- 間取り(キッチン動線)のプランニング
- 構造計算(どの壁を抜けるか/どこを補強するか)
- 外皮計算(断熱性能のシミュレーション)
- 詳細見積もり・ご契約
- 工事前準備(引越し・仮住まいの調整など)
- 解体工事〜構造補強(耐震)〜断熱工事(2〜3ヶ月)
- 壁・床・天井を解体
- 構造体を露わにし、必要な箇所を補強
- 断熱材・サッシの施工
- 設備・内装・キッチン施工(1〜2ヶ月)
- 新しいキッチンの設置
- 床・壁・天井の仕上げ
- 照明・コンセントの配置調整
- 検査・最終チェック・お引き渡し
ここまでやって、はじめて
- 「耐震評点1.5」の確認
- 「冬あたたかく夏すずしい」室内環境
- 「ムダな動きがなくなったキッチン動線」
が揃った状態になります。
4-2. 時間をかけるのは「見えない部分」ほど多い
不思議なことに、
- お客様の目に見える キッチンの扉や天板 より
- 目に見えない 壁の中・床下・天井裏 の方が、はるかに手間と時間がかかります。
私たちの仕事の美学は、
「たとえお客様の目に見えないところでも、手抜きは一切しない」
というものです。
その証拠として、
- 施工中の写真を数多く撮影し、
- 壁の中・床下の補強や断熱も、すべて“証拠写真”として残す
ということを徹底しています。
半年という期間は、
「安心して暮らせる何十年分の時間」をつくるための必要な投資だと、私は考えています。
5. 実例ストーリー:キッチン動線が変わると、家族の会話も変わる
ここで、よくあるケースをもとにしたイメージストーリーをご紹介します。
5-1. Before:世田谷区・築42年の木造戸建て、50代ご夫婦
- キッチンとダイニングの間に壁
- 冷蔵庫がダイニング側、シンクとコンロがキッチン側
- 冬はキッチンだけ異常に寒く、足元はスースー
- 奥様は1日中、家の中で「行ったり来たり」
奥様の口癖は、
「私、この家で一生分の歩数、もう歩き切っちゃったんじゃないかな…」
でした。
耐震についても、
「大きな地震が来たら、この家は持つのかな…」
と、ニュースで地震速報が出るたびに不安になっている状態でした。
5-2. After:半年かけて「性能向上+キッチン動線リノベ」を実施
- キッチンとダイニングの壁を撤去
- 構造計算を行い、抜いた壁の分を別の場所でしっかり補強
- キッチン〜ダイニング〜冷蔵庫〜ゴミ出し動線を“一筆書き”のようにスムーズに
- 耐震評点は「0.5 → 1.8」まで向上
- 壁・床に断熱材+高性能サッシで、冬も底冷えしないキッチンに
工事後、奥様からいただいた一言が印象的でした。
「毎日キッチンでぐるぐる回ることがなくなりました。
余った時間で、夕食後に主人と散歩に出るようになったんです。
“家の中で無駄に歩く”のではなく、外で気持ちよく歩けるようになりました。」
動線の改善=時間の余裕を生み、
性能向上=心の余裕と健康を生みます。
キッチンは、単なる“作業場”ではなく、
家族の時間をつくる場所なんだと、改めて感じさせられる瞬間でした。
6. 後悔しないために知っておいてほしいこと
最後に、「やっておけばよかった…」と後悔しないために、
お客様に必ずお伝えしているポイントをまとめます。
6-1. 「今だけ」できる工事と「後からでも」できる工事
- 今だけしかできないもの
- 壁の中の耐震補強
- 床下・天井裏の断熱
- 構造そのものの見直し
- 後からでもやり直せるもの
- キッチンの扉の色
- 壁紙や床のデザイン
- 照明器具のデザイン など
私たちが一番大切にしているのは、
「内部は一度閉じたら、二度と触れない」という事実
だからこそ、
- 「とりあえず見た目だけ」
- 「とりあえず壁だけ取る」
ではなく、
「どうせなら、中身から“ちゃんと”良くしておきませんか?」
というご提案をさせていただいています。
6-2. 価格だけで決めない方がいい理由
性能向上リノベーションは、正直に言えば「安い工事」ではありません。
そのため、最終的に価格だけで判断されるお客様もいらっしゃいます。
それ自体は、お客様のご判断として尊重しています。
ただ、プロとして一つだけお伝えしたいのは、
「価格」は“今この瞬間の数字”
「性能」は“これから何十年と続く安心”
ということです。
- 地震のたびに「この家は大丈夫かな」と不安になるのか
- 真冬のキッチンで、足元を震わせながら家事をするのか
- それとも、安心して眠れ、あたたかいキッチンで家事ができるのか
この差を埋めるのが、性能向上リノベーションです。
7. まず何から始めればいい?行動のステップ
もしこの記事を読んで、
- 「うちも、毎日1時間くらい無駄に動いているかも…」
- 「築40年以上だし、どうせやるなら性能も一緒に見直したい」
と少しでも感じられたら、
次のステップで動いてみてください。
ステップ1:今のキッチンで「自分が歩いているルート」を意識してみる
- 冷蔵庫→シンク→コンロ→ダイニング→ゴミ出し
- 1回の食事で、何往復ぐらいしているか
- 「ここさえ近ければ…」と思うポイントはどこか
簡単で構いませんので、メモやスマホに書き出してみてください。
ステップ2:築年数と構造を確認する
- 築40年以上かどうか
- 木造か、軽量鉄骨か など
築40年以上の木造戸建てであれば、
キッチン動線の改善タイミング=耐震・断熱を見直すベストタイミングです。
ステップ3:性能向上リノベを前提に相談してみる
リフォーム会社に相談する際、
ぜひ、こう伝えてみてください。
「キッチンの動線を良くしたいのですが、
せっかくなので耐震と断熱も含めて、
性能向上リノベーションとして考えたいです。」
そのときの反応で、
- 構造計算や外皮計算まで含めて提案してくれる会社か
- 表面的なリフォームが中心の会社か
が、ある程度わかります。
まとめ:キッチンの「毎日1時間」を、家族のための時間に変えませんか?
- キッチン動線が悪い=毎日1時間、知らないうちに時間を失っているかもしれない
- 壁を取るだけのリフォームは、「見た目」と「開放感」は変わるが、「命」と「健康」はそのまま
- 築40年以上の木造戸建てなら、キッチンの間取り変更と一緒に、耐震・断熱を見直すのがベスト
- 工期は「1〜2週間」と「半年」で大きく違うが、そのぶん得られる安心・快適さも桁違い
- 目に見えるデザインはいつでも変えられるが、内部は一度閉じたら、二度と触れない
あなたの「毎日1時間のムダ」は、
実は「これからの人生で失ってしまうかもしれない、何百時間もの時間」の入口かもしれません。
その時間を、
- 家族との会話
- 自分の趣味
- 健康のための散歩
に使えるようにすること。
それこそが、私たちが考える「魔法のキッチン動線リノベーション」です。
行動への一歩
- 「うちの間取りでも、そんなことできるの?」
- 「性能向上リノベって、実際いくらぐらいかかるの?」
- 「半年の工事期間、どう過ごせばいいの?」
など、具体的な疑問があれば、
“相談ベース”でかまいませんので、いつでもお問い合わせください。
目に見えるところはいつでもできます。
でも、家の“命(耐震・断熱)”は、今しか守れません。
その「今」が、この記事を読んでくださっているまさにこのタイミングだとしたら、
少しだけ勇気を出して、次の一歩を踏み出してみてください。
おわりに:刈田からのメッセージ
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今回の魔法のキッチン動線「毎日1時間損」していませんか?家事が劇的に楽になる性能向上リノベーションはいかがでしたでしょうか。
このようなリフォームから「キッチンリフォームだけ考えていたけど、この際に窓も変えようかな?」というご相談も大歓迎です。
あなたの家の図面と、今の暮らしの悩みをお持ちいただければ、最適な補助金活用プランを無料でシミュレーションいたします。
【記事監修】ハイウィル株式会社 建築士チーム
「弊社は一級建築士・二級施工管理技士が多数在籍し、『ゾーン断熱』を含む住宅性能向上のプロフェッショナルです。この記事は、宅地建物取引士の視点に加え、建築施工の専門家の知見に基づき監修しています。」
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