お風呂(浴室)リフォームで見積もり前に確認すべき点や費用相場を紹介!
更新日:2023.7.12
リフレッシュのために毎日利用するのがお風呂。きれいに保とうと掃除を欠かさない人も多いですが、掃除を重ねても長年の経年劣化にはかなわず、時にお風呂の土台が腐ってしまっていることも。こんな時にやっておきたいのがお風呂(浴室)リフォームです。
この記事では浴室リフォームをする際に見積もりをもらう理由や見積もりをもらう流れ、見積もりをもらう前に確認すべきことなどをご紹介するとともに、浴室リフォームの費用や施工事例もピックアップします。
<目次>
1.お風呂(浴室)リフォームする際に見積もりをもらう目的や流れ
2.見積もりをもらう前に確認すべきポイント
3.見積もりをもらった後に確認すべきポイント
4.お風呂(浴室)リフォームの種類と費用相場
5.お風呂(浴室)リフォームの施工事例
6.まとめ
1.お風呂(浴室)リフォームする際に見積もりをもらう目的や流れ
まず最初にご紹介するのは、浴室リフォームを行う際に見積もりをもらう目的やその流れです。
1-1.見積もりをもらう目的
リフォームを行う際に業者から見積もりをもらう目的は大きく分けて3つあります。その3つをご紹介します。
①リフォーム費用の内訳を知る
まず見積もりをもらう最大の目的は、見積もり費用を知り、さらにその内訳を知ることです。きちんとした業者であれば、リフォームにかかる各項目ごとの明細を出してくれます。見積もりの明細をチェックすることで、何にどれくらい費用がかかるか理解することができ、リフォーム自体のイメージもつかみやすいでしょう。
さらに複数の業者から相見積もりをとれば、リフォーム費用の相場観をつかむことができるでしょう。
②施工内容を把握する
見積もりをもらうことでおおよその金額面の傾向をつかむことができますが、その次にチェックすべきことは、どのようなリフォームを行うのか、施行内容を把握することです。ユニットバスを導入する場合もどのようなユニットバスを使うのか、どんなオプションを付けるのかなどを見積もりから知ることができます。
また同じメーカーの同じモデルのユニットバスを使いながら、業者によっては費用が異なるケースがあります。これは特定の業者が無駄に利益を上乗せしているというよりも、特定の業者と特定のメーカーの関係性が深く、安い値段で仕入れるため、それを安さにつなげられるという意味合いが大きいでしょう。大枠となる金額面だけで精査するだけでなく、中身でも精査できるのが見積もりをもらう中で大切な要素となります。
③業者や担当者の対応を見極める
リフォームの過程で想定外のハプニングが起きる可能性があります。そんな時に対処するのが業者、担当者です。この業者や担当者の対応が後手後手に回るようだと、ご近所との関係も悪化し、家にも大きな影響を与えるほか、必要以上にお金を出さないといけない事態にもなります。その対応を少しでも見極めるために見積もりは必須です。
見積もりをもらい、中身の吟味をする際、なぜこの価格なのか、他の業者よりも高いのはなぜかなど、質問をすることがおすすめです。すると業者によっては筋の通らない言い訳をしたり、何とか言いくるめようとしたりする態度を示すケースも。こうした態度は万が一のトラブルでも出てくることから、見積もりを通じて対応を見極めることはとても大事です。
1-2.見積もりをもらうまでの流れ
実際に見積もりをもらうまでにどのような流れがあるのか、申し込みから見積もりの提示までの流れをご紹介します。
①申し込み
まず見積もりの申し込みをするには、業者のホームページなどを通じて連絡を入れます。近年は複数の業者に一括で申し込みができるサイトもありますが、一気に連絡が入るため、電話や通知が鳴りっぱなしという状況になりかねません。ですので、1社ずつ連絡を入れていくのがおすすめです。
連絡が入ったら業者が自宅に来る日程調整を行っていきます。最初にいつが都合がいいかいくつか選んでおき、複数の業者に見積もりを出したいときはそれをチョイスしながら日程を決めていくのが確実です。
②現地調査や打ち合わせ
業者が自宅に来たら、現地調査や打ち合わせが行われます。ユニットバスを導入するといっても、リフォーム前の浴室を見ないとどのサイズが入れられそうか判断がつきません。実際に利用できそうなユニットバスを判断し、それを踏まえた上で打ち合わせを行っていきます。
この打ち合わせの段階で業者の様子、担当者の対応をチェックするのもおすすめです。なにがなんでも契約を勝ち取りたいと必死になっている人もいれば、本当にお客様ファーストで臨む人もいます。この両者は明らかに態度でわかるため、自分たちのリフォームを親身になって考えようとしてくれているかどうか、あとは相応の知識を持ち合わせているかどうかチェックしましょう。
③見積もりの提示
現地調査や打ち合わせによっておおよその工事内容が決まったら、いよいよ見積もりの提示となります。ある程度時間がかかるもので早くて1週間、場合によっては2週間かかることも。提示された見積もりをチェックし、なぜこの金額になるのかなど、質問を行いましょう。
そして、複数の業者から見積もりをもらった上で、実際に導入予定のユニットバスなどをチェックしていき、最終的に業者を決めます。ここまで吟味を行うことで、納得のいくリフォームになっていきます。
2.見積もりをもらう前に確認すべきポイント
先ほどは見積もりをもらう理由やその流れをご紹介しましたが、実際に見積もりをもらう前、できれば申し込みを行う前に確認しておきたいポイントをご紹介します。
2-1.予算上限を決めておく
大前提となるのが予算上限を決めることです。どれだけ立派なユニットバスを導入しようにも、理想ばかり追求していると簡単に予算を大きく超えてしまいます。「できればこの価格ぐらいに抑えておきたいけど、最大これぐらいであれば何とか払える」という具合に予算を決めておくと、業者のプランが若干予算オーバーだった場合でも、理想にほぼ近い中身であればゴーサインを出すこともできます。
反対にこれだけの予算しか出せないと業者に伝えれば、その中でベストを尽くそうとしてくれます。もちろん取捨選択、優先順位の設定は必要ですが、予算を削ったから不満が残るリフォームになるということは起こりにくいでしょう。
2-2.自宅のお風呂(浴室)のタイプを把握する
築年数が長い一戸建て、アパート・マンションは基本的に在来工法が多く、最近建てられた家などはユニットバスが多いです。自宅のお風呂が在来工法なのか、それともユニットバスなのか、そのどちらかは把握しておきたいところです。
在来工法からユニットバスへのリフォームだとおおまかにいくらぐらいかかりそうかをネットでチェックするような形で把握する際にも活用できます。
2-3.リフォームしたいイメージを明確にする
リフォームをするにあたり、どんなお風呂、浴室にしたいのか、そのイメージを明確にしておく必要があります。例えば、ヒートショックを防ぎたいのでいつも暖かいお風呂にしたいとか、子どもが何人もいるので広めのお風呂にしたいなど色々な要望があります。これを明確にしておくことで、最低でもこれだけは実現させた方がいいという軸となるものが出てきます。
どうしても予算の関係で導入を見送るオプションや機能がありますが、最初にイメージを明確にしておけば、おのずと優先順位がはっきりとします。あとはその優先順位を基に見積もりをとっていけば、納得のいくリフォームにつながりやすいです。
2-4.マンションの場合は組合の許可が必要
たとえ自分たちで購入した分譲マンションだったとしても、マンションによって存在する管理組合がリフォームを認めていないケースがあります。管理規約を見ると、どんな工事がダメなのか、どのタイミングで工事を行わないといけないのかなどがはっきりと示されており、それを守らないとかなりのトラブルが予想されます。
「別の場所でリフォームをしているから自分たちも大丈夫!」と思っていても、その方たちは細心の注意を払ってリフォームにこぎつけた可能性もあります。そのルールを確かめ、まずリフォーム自体ができるのかどうかから、管理会社などにお伺いを立てていきましょう。
2-5.活用できる補助金を調べる
お風呂のリフォームといっても場合によっては100万円以上かかることもザラにあります。本来はすべて自分たちで負担するわけですが、ケースによっては自治体や国から助成金、補助金、減税の対象になることがあるため、活用できるものを調べておくことも大切です。
特に高齢者を抱え、要介護もしくは要支援認定を受けている方がいた場合は介護保険を活用したリフォームが行えて、リフォーム費用そのものが保険適用となります。また省エネにつながるリフォームをすれば減税制度を活用できるケースもあり、お住いの自治体で導入されている補助金などをチェックしてみる価値は十分にあります。
3.見積もりをもらった後に確認すべきポイント
見積もりをもらったらそれでおしまいではなく、確認すべきことがいくつかあります。そのポイントをご紹介します。
3-1.施工内容や費用を確認する
まず見積書をもらったら、正しく施工内容が書かれているかなどをチェックします。適当な業者は計算間違いなどをしていることがあるので、その時点で信頼度に影響するでしょう。どんな工事をするのか、何を導入するのかが事細かく書かれていれば、おおよその工事がわかります。そのような業者は信頼するにあたると言えます。
業者によってはすべてを「一式」でまとめてしまい、何をどのようにするのか、プロセスが一切読めない形にしてしまうところも。そのようなところは疑ってかかった方が良く、明朗に示されているかどうかをチェックしましょう。
3-2.追加工事の有無を確認する
浴室のリフォーム、特に在来工法からユニットバスへのリフォームでは基礎が腐っているなど、事前の現地調査では見えない部分への工事を余儀なくされるケースが出てきます。これは解体してみなければ分からない部分なので、見積もり段階では提示しようがありません。その際、追加工事があるのかないのか、事前の確認が必要です。
工事が始まる前に、解体してみて基礎が腐っているようであれば追加で工事が発生するという話し合いが済んでいれば、追加費用が発生しても両者納得の上で進むでしょう。リフォームが始まってから、言った言わないでもめることのないよう、追加工事の事前確認はしておくことをおすすめします。
3-3.保証制度の有無を確認する
業者によっては、リフォームをしたお風呂に対して一定期間の保証を行うことがあります。仮に普通に使っていて故障などが生じた場合は無償で修理を行うほか、アフターサービスなどもやってもらえます。
あとはどのような保証制度なのか、どの範囲が保証の対象となるのかを事前に確認しておきましょう。保証制度があるから利用したのに全然活用できなかったと悔しい思いをしないよう、事前の確認は必須です。
4.お風呂(浴室)リフォームの種類と費用相場
次にご紹介するのは、実際のリフォームの種類、そして、それぞれの費用相場についてです。
4-1.在来工法から在来工法へのリフォーム
在来工法から在来工法へのリフォームを行う際、その規模にもよりますが、一般的には150万円から250万円程度が費用相場となります。築年数が経過している場合、経年劣化が著しいことや水漏れが発生し、シロアリなどの被害が発生しているとも考えられます。
その際には基礎工事などをあらためてしなければならないため、結果的に費用がかかるとともに、タイルなどの解体や廃棄物の運搬など費用がかかるほか、再び在来工法で新たな浴室にするため、技術的な費用がかかることになります。そのため、ユニットバスリフォームより費用が若干かかりやすくなると言えます。
4-2.在来工法からユニットバスへのリフォーム
在来工法からユニットバスへのリフォームの場合はおおよそ100万円ぐらいから200万円あたりになります。在来工法から在来工法へのリフォームと同じで、解体や基礎工事の追加、廃棄物の運搬など途中までは同じプロセスを辿りますが、ユニットバスは工場で作られたものを組み合わせていけば完成するので、在来工法の浴室よりも素早く工事が完了します。
費用を左右するのは人件費もあり、在来工法から在来工法だと長い場合で数週間かかりますが、ユニットバスへのリフォームならば1週間ぐらいで終わります。この間の人件費を考えれば、人件費分、ある程度抑えられることは確かです。
4-3.ユニットバスからユニットバスへのリフォーム
ユニットバスからユニットバスへのリフォームはおおよそ80万円ぐらいから150万円ぐらいです。ユニットバスの交換工事になりますので、古いユニットバスの解体撤去は発生しますが、在来工法浴室の解体より手間はかかりません。工事期間も3~5日程度に抑えられます。
5.お風呂(浴室)リフォームの施工事例
ここからは実際にお風呂をリフォームした方たちの施工事例について、3件ご紹介していきます。
5-1.安全に入れるお風呂へリフォーム
福島県にある築35年のお風呂は震災の影響で在来工法の壁にひびが入ったり、落下したりした場所も。今後安全にお風呂に入りたいというのがお客様の要望です。業者はこの要望を受けて手すりの設置を提案するとともに、浴室の段差をなくすことを提示。
ユニットバスへのリフォームとなり、実際に用いたのはINAX「ラ・バス」。タイルからパネルになることでお手入れがしやすいほか、ひび割れ、落下の心配がなくなります。手すりを複数に設置することでつかまりながら利用することができ、より安全に入れるお風呂へ変貌を遂げています。工事費用は税込で87万円、工事期間はおよそ5日間です。
※価格は当時の価格であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
5-2.お子さんの誕生を機に広いお風呂へ
以前からユニットバスを使われていたお客様のお風呂。お子様が生まれることになり、今のお風呂を広く使いたいというのが要望です。リフォーム前は0.75坪のサイズでお風呂を使っていましたが、リフォーム前の洗面所がそれなりに広かったため、この洗面所のサイズを狭めることで、その分浴室に回し、1坪サイズのお風呂に拡張します。
今回使用されたのはYAMAHA「ビュート」。ユニットバスは掃除がしやすい特性がありますが、より掃除がしやすいよう、凹凸や目地などをできるだけなくしたシリーズなどが特徴的です。リフォームによって大きいお風呂となり、ゆったり入浴できるとお客様も大満足。リフォーム費用は税込114万円で、工事期間は1週間でした。
※価格は当時の価格であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
5-3.保温性抜群のお風呂へ
築45年で昔ながらのホーロー浴槽を使ってきたお客様のお風呂。場所柄冬になると寒く、浴室暖房機の設置を要望していました。ユニットバスへのリフォームに伴い、浴室の段差解消や手すりの設置、窓周りのリフォームなども要望を出しています。ホーローの浴槽は60キロ近くあり、なかなか1人では運び出せない代物でした。
今回リフォームで使ったのはTOTO「サザナ」。サザナは浴槽自体が軽く、1人で運び入れることも可能です。サザナは「魔法びん浴槽」を売りにしており、保温性は折り紙付き。浴室暖房機がつき、手すりなどもついたことで、より安心してお風呂に入れます。リフォーム費用は税込79万円で、工事期間は7日間でした。
※価格は当時の価格であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
6.まとめ
お風呂(浴室)リフォームを行う際には必ず見積もりをとり、その中身を吟味し、納得した形で業者を選ぶことをおすすめします。値段だけで選んでも、ネットでの評判が悪いケースもあります。しかし、どのように評判が悪いのか、実際に対応をしなければわからないので、まずはご自身の目で確かめることをおすすめします。
そして、打ち合わせなどを重ねる中で、工事費用が安い合理的な理由や納得のいく説明をしているかどうかも大事です。築30年、40年の中で初めてお風呂リフォームをやるという方も少なくありません。一生に一度、それに近いリフォーム工事だからこそ、そのことを理解して対応してくれそうな業者かどうか、見積もりのやり取りの中で判断できるのが理想的です。
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