オープンキッチンへリフォームする際の費用相場や注意点を解説!
更新日:2023.1.18
オープンキッチンとは、キッチンとリビング・ダイニングの間に壁が無くなったオープンなキッチンです。
開放感があり、オシャレな雰囲気で憧れている方も多いのではないでしょうか?
しかし、リフォームする際に気になるのはお値段です。
オープンキッチンにはいくつか種類があるので、どれにすればいいのか迷っている方も多いでしょう。
今回は、オープンキッチンへリフォームする際にかかる費用相場について解説します。
オープンキッチンの種類やリフォームの注意点についても解説するので、この記事を読んで自分に合ったオープンキッチンを選び、お得にリフォームを行いましょう!
1.オープンキッチンの種類
2.オープンキッチンへリフォームするメリット・デメリット
3.オープンキッチンへリフォームする前に注意すべきポイント
4.オープンキッチンへリフォームする場合の費用相場
5.オープンキッチンへのリフォーム事例
6.まとめ
1.キッチンの種類
はじめに、キッチンの種類について解説します。
リフォームを行う前にそれぞれのキッチンの特徴を理解しておきましょう。
リフォーム内容・希望をリフォーム担当者にきちんと伝えることで、スムーズに工事が進行します。
キッチンには、「フルオープン型」と「セミオープン型」、「クローズドキッチン(独立型)」があります。
これらのキッチンについて、詳しく見ていきましょう。
1-1.フルオープン型
フルオープン型は最も開放感のあるタイプで、対面式でキッチンとリビング・ダイニングの間にまったく壁の無いキッチンです。
キッチンとリビング・ダイニングとの間に壁がないので、リビング・ダイニングからキッチン全体がオープンに見えます。
壁や仕切り、立ち上がり(腰壁)がないことからフルフラットキッチンとも呼ばれます。
調理をしながらでもリビング・ダイニングが見渡せるので、家族と楽しく会話をしたり、一緒にテレビを見たり、キッチンにいながらさまざまなアクションが可能です。
フルオープンキッチンで人気の高いタイプがアイランドキッチンです。
◆アイランドキッチン
キッチンが壁に接していないタイプで、調理するスペースが島のように設置されているのでアイランドキッチンと呼ばれます。
調理スペースが広く、複数人で調理を行えるのが特徴です。
料理教室や調理実習などで使われることが多く、動きやすいので食器を運ぶ際も非常に楽に行えます。
デザイン性が高く、オシャレでスタイリッシュなキッチンが多いのも魅力です。
しかし壁がないので収納スペースが少なく、調理器具の配置には苦労するかもしれません。
リフォームを機に調理器具を減らすことで、キッチン周りをスッキリさせるのがよいでしょう。
フルオープン型がご希望であれば、アイランドキッチンを選ぶのがおすすめです。
1-2.セミオープン型
キッチンとリビング・ダイニングの間に壁や吊戸棚で一部仕切りががあるタイプのオープンキッチンです。
壁があるのでキッチンの全体は見えませんが、ある程度は見えるようになっています。
セミオープン型で人気のキッチンはペニンシュラキッチンです。
◆ペニンシュラキッチン
ペニンシュラは日本語訳すると「半島」で、キッチンの片側にだけ壁が設置されているタイプです。
壁があるのでアイランドキッチンに比べて開放感では劣りますが、その分メリットもあります。
壁で油や汚れをガードしてくれるので、フルオープン型と比べると清掃が簡単です。
吊り戸棚を設置できるので、収納スペースを確保できるのも嬉しい点ですね。
オープンキッチンの開放感とクローズドキッチンの利便性、両方を欲しい人におすすめのタイプです。
1-3.クローズドキッチン(独立型)
クローズドキッチン(独立型)はオープンキッチンの逆で、リビング・ダイニングからはまったく見えないタイプのキッチンです。
キッチンが壁に囲まれており、1つの部屋のようになっているのが特徴です。
開放感はありませんが、以下のようなメリットのあるタイプです。
● 調理に集中できる
● 煙や汚れが拡散しない
● 収納スペースが多い
調理中は集中したい人や、掃除の手間を省きたい人は、独立型の方が合う可能性もあります。
2.オープンキッチンにリフォームするメリット・デメリット
次に、オープンキッチンにリフォームすることで得られるメリットとデメリットについて解説します。
メリット・デメリットをしっかり理解してから、リフォームを検討しましょう。
2-1.メリット
オープンキッチンのメリットは以下の通りです。
◆部屋がオシャレになる
キッチンとリビング・ダイニングが一つになり、壁が無くなることでデザイン性が高まって、部屋がオシャレに見えるようになります。
デザインをリビング・ダイニングと合わせて、統一感を出すとよりオシャレ感を出すことが可能です。
オシャレなキッチンで調理をすれば気分も上がりますし、知人を家に招くこともできます。
ただしオシャレなキッチンを保つには、こまめな掃除で清潔感を出す必要があるでしょう。
◆部屋の様子を見渡せる
オープンキッチンは部屋を見渡しながら調理ができます。
もちろん調理にも気を配る必要はありますが、コミュニケーションをとりながらでも調理できるのは大きな魅力です。
小さい子どもがいる家庭では、調理中に子どもから目を離すのは不安でしたが、オープンキッチンならキッチンから様子を伺えるので、その心配はありません。
子どもの視点からも、調理中に放っておかれる不満感を解消できます。
高齢の同居人がいる場合も、様子を見られるので安心ですね。
開放感のあるオープンキッチンは、調理中にリビング・ダイニングを見渡せるメリットがあります。
◆食事の配膳・後片付けがラクになる
独立型より移動がラクになるオープンキッチンは、食事の配膳・後片付けも簡単になります。
壁が無くなりリビング・ダイニングへの距離が近くなり、すばやく移動できるからです。
キッチンから様子を見ることもできるので、食事の配膳の段取りもスムーズになります。
デザインや開放感だけでなく、作業のしやすさもオープンキッチンの魅力です。
2-2.デメリット
オープンキッチンのデメリットは以下の3つです。
◆収納スペースが少ない
オープンキッチンは壁と接していないので、吊り戸棚がなく、収納スペースが少ないのが課題です。
収納スペースに悩むのであれば、一部が壁と接するペニンシュラキッチンを検討しましょう。
◆料理時のニオイが部屋に充満する
壁が無いオープンキッチンで調理すると、煙やニオイが部屋全体に広がりやすいです。
キッチンだけでなくリビング・ダイニングにもニオイが染み付くかもしれません。
遮るものがないので、調理中は油のはねや水汚れなどにも注意が必要です。
機能性の高い換気扇を導入して対策を行いましょう。
◆キッチンスペースが丸見えになる
開放感のある空間が魅力のオープンキッチンですが、プライバシー的にはキッチンスペースが丸見えなのは問題です。
人に見られるので、来客のたびに綺麗にしておかなければならず、気を遣うことになります。
キッチンスペースをあまり見られたくない人や、掃除が面倒な人はリフォームするべきか再度検討してみましょう。
3.オープンキッチンへリフォームする前に注意すべきポイント
ここでは、オープンキッチンへのリフォーム前に注意するべきポイントについて解説します。
以下の3点に注意しておきましょう。
3-1.収納スペースを確保する
先ほども述べましたが、壁が無くなることで吊り戸棚が設置できなくなるので、収納スペースが減ります。
使用していない調理器具はリフォームを機に捨てることを検討することで、キッチン周りをスッキリとさせましょう。
オープンキッチンへリフォームする前に、キッチン周りの収納スペースを確保しておくのがおすすめです。
3-2.身長や生活導線を考慮する
オープンキッチンは、独立型より広いスペースが必要です。
独立型と違い、移動するスペースが必要なので、自分と家族の身長や生活で移動する導線を考慮してリフォームを行いましょう。
必要な通路の幅は場合によって異なりますが、80cm程度は必要です。
複数人でキッチンを使うのなら、100〜125cm程度は確保しておきましょう。
使いにくいキッチンにならないように、移動する通路の幅はしっかりと計算しておくことを推奨します。
3-3.マンションではリフォーム可能か事前に確認する
マンションでリフォームを行う際は、事前に確認しておくべき項目があります。
例として給排水管やガス配管の位置を変えても大丈夫か、高さ合わせをするために段差をつけても大丈夫か、などです。
壁や柱も撤去していいのか事前に確認しておき、無用なトラブルが起きないようにしましょう。
4.オープンキッチンへリフォームする場合の費用相場
オープンキッチンのリフォーム代は、大きく分けてキッチン自体の価格である「キッチン代」とキッチンの組み立て・設置・解体費・工事代などをまとめた「工事費」の2つです。
それぞれの費用相場をまとめると以下のようになります。
キッチン代 | 30~300万円 |
工事費 | 20~50万円 |
合計リフォーム代 | 50~350万円 |
※リフォーム金額は当時の金額であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
リフォーム代は主にキッチン本体の値段によって変わり、それにキッチンの設置代・解体撤去代・配管工事代・フローリング代などの各種工事費が加わります。
費用を抑えたい場合は、キッチン本体のグレードを下げて、目的の機能がついたキッチンの中で値段が安いものを選ぶのがおすすめです。
5.オープンキッチンへのリフォーム事例
ここでは、オープンキッチンへのリフォーム事例を4件、ご紹介します。
リフォーム費用もキッチンタイプ別に記載しているので、ご希望のタイプと照らし合わせながら、じっくりご覧ください。
事例①オープン(アイランド)キッチンへのリフォーム
生活動線を改善し、全体的に明るく開放的なキッチンにしたいとのことで、オープンキッチンへのリフォームを承りました。
お客様はリビングとまとめてのリフォームだったこともあり、大きく間取りを変えての施工となっています。
キッチンは向きを変え、リビングの様子が見えてご家族と会話がしやすくなるようアイランド型にしました。
使い勝手にお困りだったリビングは、明るく開放的な空間になっています。
また、収納にお困りでしたので、ウォークスルークローゼットを設け、生活用品をすっきり整理できるようにご提案いたしました。
動線や収納に考慮した間取りで、ご家族とワンちゃんが快適に住まうお家に仕上がっています。
リフォーム費 | 179万円(税込) |
キッチンタイプ | アイランドキッチン |
家屋形態 | 一戸建て |
築年数 | ‐ |
工期 | 7日間 |
参考施工事例(リフォームナビ様):
https://rehome-navi.com/shops/1670/cases/11021
※リフォーム金額は当時の金額であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
事例②オープン(ペニンシュラ)キッチンへのリフォーム
古くなったキッチンをリフォームするにあたり、せっかくなので隔離されたキッチンスペースの壁を解体し、オープンスタイルのペニンシュラ(アイランド)型キッチンにリフォームしたいとのご要望を受けました。
三人の息子がおり、リビングでやんちゃをしているため、調理中も目が行き届くように、また慌ただしい朝食はキッチン前に三人を座らせて食べさせたいとの生活スタイルも考慮してのリフォームという事情でした。
当社では、たくさんの国内一流メーカーのキッチンを比較いただき、リクシルのシステムキッチン「シエラ」をお選びいただきました。
I型キッチンにカウンターを造作した方がコスト的にはお得でしたが、家事動線の短縮化と奥様、三人息子さんの息子さん達のご要望もあり、ペニンシュラキッチンをご選定いただいています。
壁付けキッチンからオープンキッチンへの切り替えだったものの、比較的安くリフォーム費を抑えて施工ができました。
リフォーム費 | 139万円(税込) |
キッチンタイプ | ペニンシュラキッチン |
家屋形態 | マンション |
築年数 | 築20年 |
工期 | 7日間 |
※リフォーム金額は当時の金額であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
事例③セミオープン型(ペニンシュラ)キッチンへのリフォーム
築35年を迎えるにあたり、ボロボロのキッチンをリフォームしたいとのことでリフォームを承りました。
また、キッチン後方の壁を解体し、ダイニングとリビングを一体化させたいとのご要望も受けたので、それに沿ったご提案をいたしました。
実際に最寄りのショールームへ足を運んでいただき、アドバイス等もさせていただきながら、ノーリツのシステムキッチン「レシピア」をお選びいただきました。
さわやかなホワイト基調のキッチンで、ペニンシュラタイプなこともあり、開放的なイメージのキッチンに新調いたしました。
制限の多いマンションのキッチンリフォームでありながら、費用面も相場より低く抑えられ、お客様も満足いただけたご様子でした。
リフォーム費 | 98万円(税込) |
キッチンタイプ | ペニンシュラキッチン |
家屋形態 | マンション |
築年数 | 築35年 |
工期 | 7日間 |
※リフォーム金額は当時の金額であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
6.まとめ
ここまでオープンキッチンへのリフォーム費用相場や、検討する際の注意点をご覧いただきました。
オープンキッチンへの交換には、見た目のオシャレさや高い利便性というメリットだけでなく、収納スペースの少なさや調理中のニオイ等のデメリットもあります。
またリフォームにあたって、収納スペースや生活導線の確保、そもそもリフォームが可能かという点にも配慮が必要です。
施工費用も決して小さいものではないので、慎重に検討する必要があるでしょう。
もし、どのタイプのオープンキッチンにすべきかでお悩みなら「水周りリフォーム館」にご相談ください。
「他社で見積してみたけど、もう少し安くできたらいいな…」というご希望でも大丈夫です。
今まで多数の水周りリフォームを実施してきた私たちが、あなたにぴったりのリフォームプランをご提案します。
些細な疑問でも構いませんので、お気軽にお問い合わせください。
ご連絡お待ちしております。
<著者情報>
大谷 正浩
ハイウィル株式会社 本部長
1961年生まれ 東京都北区出身
大学卒業後、原宿のレディスアパレルメーカーに就職。3年目で営業売上げNo.1を獲得。
他業種での営業力を試してみたくなり、東京ガスの関連会社へ転職。建設業界でのキャリアが始まる。
建築を基本から学び、当時の上司の励ましもあり温水暖房システムTESの販売台数において、東京ガス本社営業部長賞を受賞。
その後システムキッチンの専門会社の社長より誘いを受け、初の水まわり業界へ。
システムキッチンの会社で10年の経験ののち、インテリアリフォーム会社の社長からの誘いがあり、リフォームインテリア業界へ。
2003年、ハイウィル株式会社四代目代表である稲葉と出会い、当時稲葉が設立したばかりの株式会社リブウェルに入社。
得意な水周りリフォームと木造リノベーションを担当。
現在はハイウィル株式会社にて性能向上に特化した、日本初の木造フルリノベーション&リノベーションメディア「増改築.com®︎」にて、水周り住宅設備機器や内装仕様の提案を日々行いながら、全国水まわりリフォームサービス「水周りリフォーム館」において、館長として運営を担当。全国の加盟店と共に水周りリフォームの提案、施工管理業務に従事している。
水周りリフォーム館館長として、テレビ朝日、FM東京での出演経験あり。
趣味は、モータースポーツ観戦(元A級ライセンス、40年間無事故)とハードロック鑑賞。仕事に息詰まったら、XJAPNを聞いて気合をいれている。
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