洗面台リフォームで活用できる補助金まとめ!リフォーム費用相場や注意点を解説!
更新日:2023.5.10
髪の毛を整えたり、歯磨きをしたりと、毎日のように利用する洗面台。築年数を経て汚れなどが目立ち始めるようになれば洗面台のリフォームを考える時期と言えるでしょう。リフォームには何かとお金がかかりますが、ここで頼りにしたいのが補助金です。
この記事では洗面台リフォームで活用できる補助金、洗面台リフォームの費用相場や注意点についてご紹介します。
目次
1.洗面台リフォームで使える補助金とは?
2.洗面台リフォームでは減税・非課税措置も受けられる
3.洗面台リフォームで補助金を活用する際の注意点
4.洗面台リフォームにかかる費用
5.洗面台リフォームの施工事例
6.まとめ
1.洗面台リフォームで使える補助金とは?
洗面台リフォームで使える補助金にはどのような種類があるのか、活用されやすい補助金をまとめました。
1-1.高齢者住宅改修費用助成制度
「高齢者住宅改修費用助成制度」は、自宅を介護に適した環境へリフォームする際に活用できる制度です。バリアフリー環境を整えることや転倒しないように床材を変えるなど、介護リフォームを目的にした工事を行う時に高齢者住宅改修費用助成制度を利用できます。
制度を利用する条件は要介護または要支援の認定を受けていることで、支給限度額は20万円、工事費用のうち9割を上限としています。20万円以内で済む工事であれば実質の負担割合は1割にとどまります。上限20万円に至るまでに何回でも工事を行い、申請を行うことも可能です。
一方、要介護または要支援認定を受ける人物が複数人いる場合、最大20万円に人数分をかけた支援が可能となります。例えば、3人の要介護認定者がいた場合、60万円分が助成の上限です。
1-2.こどもエコ住まい支援事業
「こどもエコ住まい支援事業」では、全世帯を対象に、省エネ性能のある家へリフォームした場合に補助金が交付されます。さらに18歳未満の子どもがいる子育て世帯もしくは夫婦のどちらかが39歳以下である若者夫婦世帯の場合は、補助金の上限額がアップします。
リフォームの場合は原則30万円、子育て世帯や若者夫婦世帯は最高で60万円が補助金の上限となります。
必須工事では開口部や外壁、屋上、天井、床などの断熱改修やエコ住宅設備の設置が必要となり、任意工事では家事負担軽減や防犯性向上などが対象となります。ただし、任意工事のみでは対象とならず、必須工事と任意工事をセットで行った場合に補助金がもらえます。
ただし補助金額が5万円以上となる工事でないと申請できませんので、洗面台リフォームのみでは申請は難しいかもしれません。浴室やキッチン、窓の断熱工事等の他の補助金対象工事と一緒に工事を行えば申請できますので、参考にしてください。
1-3.各自治体からの補助金
財政に余裕がある自治体や若い世代の住民を増やしたい自治体などが独自に補助金を設定するケースがあります。「地方公共団体における住宅リフォーム支援制度検索サイト」では、各自治体の補助金の状況が見られます。
耐震化など複数の用途があるので、それを検索する際に対象を絞りながら探すことが可能です。例えば、中古物件を購入してリフォームを行いたい場合、今後移住を検討している自治体の補助金制度を検索した上で候補地を絞っていくようなことも行えます。充実度は自治体によってかなり変わるため、「地方公共団体における住宅リフォーム支援制度検索サイト」で検索することをおすすめします。
洗面台リフォームでも、自治体独自で介護や省エネ補助金が用意されている場合がありますので探してみてください。
2.洗面台リフォームでは減税・非課税措置も受けられる
洗面台リフォームを行う際には、実は減税や非課税措置を受けることが可能になっています。どのような場合に減税などの対象となるのかをご紹介します。
2-1.投資型減税
「投資型減税」は、別名「住宅特定改修特別税額控除」と呼ばれ、住宅ローンの有無に関係なく減税の恩恵を受けられる制度です。投資型減税で対象となるのは、省エネやバリアフリー、三世代同居などに伴う増改築工事で、工事を行う際に所得税が一定額控除されます。
バリアフリー改修工事の場合は200万円、省エネ改修工事の場合は原則250万円、太陽光発電装置を付ける場合に350万円など、限度額が決まっています。控除額の計算式はリフォームにかかった「標準的な費用」に10%をかけたものです。
バリアフリー改修工事では「特定の個人」が工事を行うことが条件に。ここでの「特定の個人」とは、50歳以上の人物、要介護または要支援認定を受けている人物などを指します。また耐震工事や省エネ工事とセットで行う耐久性向上改修工事では、浴室や脱衣室も対象となっているため、洗面台リフォームも対象です。
2-2.固定資産税の減額
「固定資産税の減額」は別名「省エネ改修促進税制」と呼ばれ、省エネ改修を行った場合に固定資産税の軽減措置を受けられます。減額されるのはリフォーム工事が完了した翌年度で、固定資産税のうち、3分の1が減額されます。
対象となるのは2014年4月1日以前から建っている住宅であること、床面積の半分以上が居住用などで、必須となる窓の断熱工事のほか、床や天井などの断熱工事などを行い、「平成28年省エネ基準」を満たした上で、リフォームでかかった工事費用が税込で60万円を超えることが求められます。
そして、固定資産税の減額を受ける際には、固定資産税を支払う納税者自らが改修工事が完了して3カ月以内に市区町村などに申告しなければなりません。
2-3.ローン型減税
「ローン型減税」は別名「リフォームローン減税」と呼ばれています。リフォームをする際のローンが5年以上残っているケースを対象とし、省エネ改修工事やバリアフリー工事など「特定改修工事」を行った場合に年末ローン残高のうち、特定改修工事分で2%、それ以外の部分で1%分が所得税控除となります。
例えば、リフォームのために500万円のローンを組んだ場合、特定改修工事分は控除上限250万円なので、250万円の2%、5万円が控除対象となるほか、他の工事分である残り250万円のうち1%、2万5000円も所得税控除となります。つまり、合計7万5000円が減税対象となり、これが5年間続きます。5年間でローンの返済があるので、控除額は徐々に減っていくことになりますが、トータルでは相当な減税となるでしょう。
これとは別のローン型減税に「住宅ローン減税」がありますが、こちらは単に住宅ローンの年末ローン残高のうち、1%だけが控除対象となるだけで、10年以上ローンを組むことが条件です。控除額では明らかに「リフォームローン減税」の方が額面として大きくなります。
リフォームの規模や借入年数によって「リフォームローン減税」にするか、「住宅ローン減税」にするか、決めていきましょう。
3.洗面台リフォームで補助金を活用する際の注意点
洗面台リフォームで補助金を活用する場合にはどのようなことに注意をしなければいけないのでしょうか。その注意点をまとめています。
3-1.申し込む条件を事前に確認する
補助金を活用したいと思っても、補助金制度によっては対象外になる可能性があったり、対象になっても十分に活用しきれないケースもあったりします。どの自治体も同じような補助金制度があるものの、微妙に額面や補助の割合などが違うため、中古物件を購入してリフォームを行う場合には注意が必要です。
活用を検討している補助金制度に関して、条件がどのようになっているのかを必ずチェックしましょう。また自治体の補助金は年度ごとに区切られるため、年度末ギリギリだと既に予算を完全に消化し、その年度に関して受付が終了しているケースもあります。時期をチェックしつつ、工事を行うことが求められます。
そして、単に洗面台を交換するだけでなく、バリアフリーや省エネなどに関係する工事になるかどうかも重要な要素です。補助金ではなく減税制度の活用を狙うなど、色々なやり方があるので業者に相談をしながら、工事内容を含めた判断を行うことがおすすめです。
3-2.必要書類を期限までに送付する
補助金制度の活用を前提としたリフォーム工事で最もやってはならないミスが、書類の送付忘れです。補助金をもらう場合、リフォームを行う前に申請をしなければなりません。この申請を忘れてしまうと本来なら補助金がもらえたのに、送付忘れでもらえない悲劇が待っています。
事前に送る書類としては、支給申請の書類やなぜリフォームが必要なのかを示す理由書、見積書、リフォーム後の完成図など様々です。これを期限までに送付することで補助金がもらえるかどうかが決まります。
そして、リフォームが終わってからも、実際にいくらリフォームにかかったかを示す領収書や工事費用の内訳書、工事完了後の様子を示す書類なども提出しなければなりません。固定資産税の減額を求める際には工事完了後3カ月以内が期限となっているように、速やかに書類を送らなければなりません。
3-3.リフォーム業者にも補助金活用の旨を伝える
今回の件で意外と見落としがちなポイントは、どのリフォーム業者に依頼をしても補助金が活用できるとは限らないという部分です。例えば、「こどもエコ住まい支援事業」の場合、補助金事務局で事業者登録を済ませたリフォーム業者で工事を行うことが条件となります。その代わり、補助金の申請は業者がすべて行ってくれますが、どの業者でも「こどもエコ住まい支援事業」の対象になるわけではありません。
また自治体によっては工事施工者に条件を付けるケースもあります。例えば、岐阜県本巣市の「住宅リフォーム助成事業」では本巣市内に本社がある法人、もしくは本巣市内で事業を展開する個人事業者が工事施工者でなければ補助金の対象にはなりません。
そのため、洗面台リフォームを行う際に、まずリフォーム業者に対して、補助金を活用したいことを伝えます。そして、今回のリフォームでどの補助金が対象となりそうかを調べてもらい、最大限活用できる方法を探っていきましょう。業者によっては丁寧に教えてくれるところもあれば、雑になってしまう業者もあるので、業者選びの参考にもなります。
4.洗面台リフォームにかかる費用
洗面台リフォームにはだいたいいくらぐらいの費用がかかるものなのか、複数のケースにおいて解説します。
4-1.洗面台のみリフォームする場合
洗面台の交換など、リフォームの対象となるのが洗面台のみとなる場合、洗面台のサイズによって費用が異なります。当然ながら小さければ小さいほど費用は安くなりますが、洗面台によっては扉がいくつもあったり、コンセントを複数確保していたりと多機能になっている場合があり、多機能になればなるほど費用は高くなります。
洗面台の幅が75センチより小さいと施工費用と洗面台の費用を合わせてだいたい10万円前後、もしくは10万円を割り込むことになります。75センチだと施工費用はさほど変わりませんが、洗面台の費用が高くなるので10万円をやや上回るような相場に。90センチになると施工費用も洗面台費用も高くなり、15万円前後もしくは20万円に届くケースも。洗面台だけのリフォームならばさほど費用はかからないことがわかります。
4-2.洗面台と内装工事を行なう場合
築年数が経過して洗面台を交換する場合、脱衣所のクロスやドア、床なども何かしらの経年劣化が生じており、収納が少ないなどの不満も出ていることが予想されます。そのため、洗面台の交換だけでなく、内装工事を行うケースも少なくありません。
内装工事にいくらかかるかは、何を行うかで変わります。クロスや床をチェンジするだけならばおおむね数万円程度で行えるので、先ほどご紹介した洗面台のみをリフォームするケースにオプション的に加算すればおおむねの費用となります。クロスの張り替えだけを行うとすれば、10数万円から20数万円となります。
内装工事を増やせば増やすほど、どんどんと加算されていき、洗面台を最先端にして床も壁も天井もすべて張り替えを行った場合、50万円を超えることも。ただ洗面台がかなり高性能の場合なので、一般的な洗面台にしておけばある程度は費用が抑えられます。
4-3.洗面台を新設する場合
空いたスペースを有効活用する場合など、今まで洗面台がなかった場所に洗面台を新設する際には単に交換するよりも多額の費用がかかりやすくなります。水道管の配管や電気の配線などを行わなければならず、その費用がかかってきます。それぞれの費用相場は数万円程度なので、合計して10万円程度ですが、これに洗面台の費用や施工費用などが加わると50万円前後になるとされています。
もちろん洗面台の大きさや性能によって変化するので、どんな時でも50万円前後がかかるわけではありません。ただし、2階以上に設置する場合などは配管がその分必要となるため、高くなると予想されますので注意が必要です。
5.洗面台リフォームの施工事例
ここからは実際に洗面台リフォームを行った施工事例を3件ご紹介していきます。
5-1.収納のある洗面台に
築50年の一戸建てで、以前の洗面台は水道のみ、リフォーム後は収納のある洗面台を望んでいたお客様。収納ができる洗面台で、三面鏡もつけてほしいというのがお客様の要望でした。内装までリフォームを行い、採用された洗面台はTOTOのシステム洗面化粧台「オクターブ」。
以前は目の前が窓だったものの、築年数が経過して年季を感じさせる雰囲気でしたが、リフォーム後はクロスなども張り替えて白を基調とした空間に。収納もしっかりとあり、三面鏡もついてリフォーム効果の高さを感じさせます。リフォーム費用は内装を含めて28万円で、工事期間は2日間です。
施工事例はこちら▼▼
※リフォーム金額は当時の金額であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
5-2.トールキャビネットで収納を強化
洗面台が古くなったのでリフォームをしたいというお客様。洗面台の横には洗濯機があり、洗濯機と洗面台の間にはちょっとした空間が。この空間は以前だとゴミ箱のスペースになっていましたが、今回のリフォームでトールキャビネットを採用しています。リフォームで採用されたタカラスタンダードの洗面台はトールキャビネットが一体化になったもので、収納力が強化されています。
ゴミ箱を置いていたスペースがトールキャビネットになることでわずかなスペースを有効活用することに成功しています。お客様の要望だった三面鏡も導入され、よりきれいに一新されました。リフォーム費用は税込20万円で、工事期間は1日です。
施工事例はこちら▼▼
※リフォーム金額は当時の金額であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
5-3.ワンサイズ上の洗面台へ
今までは60センチの洗面台を使っていたというお客様。築年数40年で経年劣化が出始めただけでなく、元々手狭だったため、ワンサイズ上の洗面台を要望していました。今回リフォームで採用されたのがTOTO「サクア」。75センチのタイプでサイズは一回り大きくなり、キッチンパネルが貼られたことで掃除も楽に。
これまでは石膏ボードを下地にして固定されていたために、耐久性への不安がありましたが、下地を木材にしたことでよりしっかり固定することができ、頑丈な造りになっています。リフォーム費用は税込18万円で、工事期間は1日でした。
施工事例はこちら▼▼
※リフォーム金額は当時の金額であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
6.まとめ
洗面台リフォームは周辺の工事だけで済めば、かかっても20万円ほどで済みます。そのため、お風呂リフォームなどと一緒に行って補助金を活用できる形にして費用軽減を図ることが可能です。
一度リフォームしてしまえば、しばらくは交換せずに済む洗面台。補助金を活用できるのであれば最大限活用することをおすすめします。
<著者情報>
大谷 正浩
ハイウィル株式会社 本部長
1961年生まれ 東京都北区出身
大学卒業後、原宿のレディスアパレルメーカーに就職。3年目で営業売上げNo.1を獲得。
他業種での営業力を試してみたくなり、東京ガスの関連会社へ転職。建設業界でのキャリアが始まる。
建築を基本から学び、当時の上司の励ましもあり温水暖房システムTESの販売台数において、東京ガス本社営業部長賞を受賞。
その後システムキッチンの専門会社の社長より誘いを受け、初の水まわり業界へ。
システムキッチンの会社で10年の経験ののち、インテリアリフォーム会社の社長からの誘いがあり、リフォームインテリア業界へ。
2003年、ハイウィル株式会社四代目代表である稲葉と出会い、当時稲葉が設立したばかりの株式会社リブウェルに入社。
得意な水周りリフォームと木造リノベーションを担当。
現在はハイウィル株式会社にて性能向上に特化した、日本初の木造フルリノベーション&リノベーションメディア「増改築.com®︎」にて、水周り住宅設備機器や内装仕様の提案を日々行いながら、全国水まわりリフォームサービス「水周りリフォーム館」において、館長として運営を担当。全国の加盟店と共に水周りリフォームの提案、施工管理業務に従事している。
水周りリフォーム館館長として、テレビ朝日、FM東京での出演経験あり。
趣味は、モータースポーツ観戦(元A級ライセンス、40年間無事故)とハードロック鑑賞。仕事に息詰まったら、XJAPNを聞いて気合をいれている。
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