賃貸オーナー向け『集合給湯省エネ2025事業』について解説【2025年補助金】
更新日2025年1月30日
小規模賃貸集合住宅オーナー様向け「賃貸集合給湯省エネ2025事業」補助金制度
2023年から導入された「給湯省エネ」補助金では、エコキュートやエネファームといった大型給湯機の設置が対象とされていました。2025年に継続される後継事業においても、その対象機器は基本的に変わりません。
しかし、戸建住宅や大規模マンションのように十分な設置スペースが確保できる建物ならともかく、小規模賃貸アパートなどでは大型給湯機の設置が難しいケースが多いのが実情です。
賃貸集合住宅でも省エネ化を促進する新たな補助金制度
このような課題を解決するために設立された補助金制度が 「賃貸集合給湯省エネ2025事業」 です。
本事業では、設置スペースの制約がある既存の賃貸集合住宅向けに、小型の省エネ型給湯器(エコジョーズ等)の導入を促進することを目的としています。これにより、以下のメリットが期待できます。
- エネルギー消費の削減 :第6次エネルギー基本計画における家庭部門の計画省エネ量の達成に貢献
- 賃貸住宅の魅力向上 :最新の省エネ設備の導入により、入居者にとって快適な住環境を提供
- エネルギーコストの抑制 :省エネ型給湯器の導入により、ガス代・電気代の削減を実現
- 補助金活用による費用負担の軽減 :オーナー負担を抑えつつ、設備更新が可能
賃貸アパートなどのオーナー様にとって、この補助金は省エネ化を進める絶好の機会です。導入の詳細や補助金申請の手続きについては、ぜひご相談ください。
補助の対象となる高効率給湯器についてですが、対象の給湯器と補助金額を下の表に記しています。
補助金事務局に登録されている製品のみが対象であり、公式ホームページ上で製品型番検索が可能です(2023.11.21現在ホームページ未開設)。
対象の給湯器 | 潜熱回収型給湯器(エコジョーズ/エコフィール) |
---|---|
補助金額 |
追い焚き機能なしエコジョーズ/エコフィールへの取替:5万円/台 追い焚き機能ありエコジョーズ/エコフィールへの取替:7万円/台 |
注意点 | 従来型給湯器からの取替に限る |
上の表でも分かるように、取替えのみが対象です。新規取付は対象外です。
補助対象者は?
対象は既存賃貸集合住宅のオーナーです。新築は新規取付となりますので対象外です。
法人も対象か?詳細は未発表ですので、発表を待ちたいところです。
申請に必要な書類は?
新規事業のため、今後の発表を待ちましょう。
申請期間は?
取替工事完了後に交付申請を行うことができます。
※詳細未発表のため未確定
■対象となる工事の着工:2024年(令和5年)11月22日以降
■事業者登録できる期間:2024年事業に登録済み業者は継続参加できる。今から2024年事業に新規登録してもOK。2025年事業の登録開始時期は未発表
■交付申請できる期間:2025年3月下旬(未発表)~12月31日(予算が尽きたら終了)
■申請の方法:ポータルサイトからのオンライン申請のみ
補助金申請は工事完了・引渡し後に一括して行うことができますが、工事着工後であれば予約申請を行うことができます。
補助金には予算が割り当てられていますので、予算が尽きれば当然終わります。過去を振り返れば、2023年事業の「こどもエコすまい支援事業」では申請終了日を待たずに予算が尽きてしまいました。
補助金を見込んで工事を契約したのに、肝心の補助金が受けられない可能性もあるのです。そこで、申請予約を行う事が望ましいと思います。
※予約制度についても未発表です。発表され次第更新します。
予約のメリット
予約申請を行うことで、予約から3カ月間補助金の予算が確保されます。
予算が尽きて申請受付が終わってしまっても補助金が確保できるので安心できます。
予約開始のタイミングは?
予約期間の開始は申請開始と同じです。
■予約受付期間:2025(R7)年3月下旬~11月30日(予算が尽きたら早期でも終了)
予約後の注意点
①予約には有効期限がある:以下のうち最も早い日付までが有効です。有効期限を超えると確保されていた予算は解除されてしまいます。
- 交付申請の予約を事務局に提出した日から3か月後
- 提出された予約申請を事務局が審査した結果、要件を満たさないとして却下した日
- 申請期限日
※期限を超えても、予約可能期間内であれば再度予約申請を行うことができます。
②予約申請についての事務局の審査が完了してから本申請を行う
③予約時の補助金額を超える本申請をすることはできない
④予約から本申請までの間に工事内容等が変更になった場合、当該予約は無効となる
他の補助金と併用できるの?
他の補助金との併用は
・国の補助金で、補助対象(=住宅リフォーム)が重複する制度との併用は不可
※ただし住宅省エネ2025キャンペーン補助金は併用可能(下の表ご参照ください)
・各自治体の補助金で、国費が充当されている制度との併用は不可。それ以外は併用可能。
※詳細未発表です。発表され次第更新します。
■主なリフォーム関連補助金との併用不可は?
既存住宅の断熱リフォーム支援事業 | △(家庭用燃料電池は〇) |
住宅エコリフォーム推進事業 | × |
住宅・建築物省エネ改修推進事業 | × |
長期優良住宅化リフォーム推進事業 | × |
住宅省エネ2024キャンペーン |
△(請負工事契約が別である場合は併用可) |
他の住宅省エネ2025キャンペーン | △(補助対象が重複しない場合は併用可) |
申請後は?
※詳細未発表です。発表され次第更新します。
交付決定
申請後は、補助金事務局の審査が始まります。
すんなり審査通過となればいいのですが、多少の修正が入ったりもします。すべて事業者の担当者ポータル上で訂正書類のやり取りができます。
すべての不備が解消されれば、2ヶ月程度で補助金交付が決定され、『交付決定通知書』が発行されます。
事業者だけでなく、工事発注者へも郵送されますので保管しておきましょう。
申請取り下げがなければ実績報告は不要
『交付決定通知』に記載されている「取下げ期日」までに、交付決定の取り下げや取り消しが行われない場合、補助事業の実績報告(兼、補助金の請求)がなされたものとして取り扱われるため、実績報告の提出は不要です。
申請を取り下げたい時は?
①交付決定前の取り下げ
担当者ポータルから却下依頼を行います。書類の提出は必要ありません。
②交付決定後の取り下げ
担当者ポータルから申請取り下げの申告を行い、『取り下げ申請書』を提出します。
補助金確定・交付
取り下げ申請がなければそのまま補助金確定となり、1カ月程度で申請者である事業者へ振り込まれます。
補助金の還元方法については事前に取り決めておきましょう。
今回は、既存賃貸集合住宅オーナーが申請できる補助金「賃貸集合給湯省エネ2025事業」について解説させていただきました。
この補助金を活用することで、賃貸集合住宅オーナー様は小規模賃貸集合住宅でもエコジョーズの導入がしやすくなりますね。
今回の補助金を機に省エネタイプの給湯器を検討されてはいかがでしょうか。
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