【浴室のリフォーム】床材はどれがおすすめ?費用を抑えるポイント
更新日:2023.1.17
浴室の床の劣化が気になる人は、リフォームするにあたっておすすめの床材やポイントを詳しく知りたいと思うことがあるのではないでしょうか。
浴室の床は素材によってデザインや快適さが大きく変わるので、慎重に決めたい部位のひとつです。
今回は浴室をリフォームしたいと思っている方向けに、床材の選び方や床をリフォームするメリット、費用を安くする方法などをお伝えします。
床のリフォームを成功させるポイントを知って、毎日のバスタイムをより快適に過ごすための準備を進めましょう。
1. 浴室リフォームで使用される床材の種類や選び方
まずは浴室リフォームで使われる床材の種類と、それぞれの特徴を解説します。
メリット・デメリットを知ったうえで、ご自宅の浴室にどれが一番合うのか検討してみてください。
樹脂素材
最初に紹介するのは樹脂素材です。
浴室の素材の中ではメジャーな部類で、耐水性に優れていることや、滑りにくさがメリットです。
ベーシックなデザインが多く、コストも他の素材の中間程度のため起用しやすい素材ともいえます。
ただ、デメリットは汚れが蓄積しやすいこと。
日頃からまめにお手入れをして、清潔さを保っておく必要があります。
タイル
タイルも樹脂素材と同様、浴室に起用されることが多い床材です。
デザインの幅が広く、浴室の雰囲気や模様にこだわりたい人におすすめでもあります。
ただ、乾きにくく滑りやすいため、足腰の悪い方がいる場合は手すりなどを付けた方が安心かもしれません。
またタイルのつなぎ目は水垢や石鹸カスなどが溜まりやすいので、他の素材と比べると掃除はやや大変です。
FRP素材
FRP素材はFiberglass Reinforced Plasticsの略で、正式には「繊維強化プラスチック」といいます。
ガラス繊維が入っているため強度が高く、防水性・耐水性が高いことが特徴です。
船などに使われる素材であり非常に頑丈なため、お子さんがいるご家庭の床材にも向いています。
一方で水垢が付きやすいため、定期的なメンテナンスをして清潔さを保つ必要があるでしょう。
床シート
床シートは、リフォームアイテムとしても人気がある床材です。
リフォーム業者に頼んで設置することもできますが、DIYをして自分たちで貼る人もいます。
床シートのいいところはクッション性があることで、歩いたときに柔らかさを感じられることや、万が一転倒しても怪我のリスクを回避できることが特徴です。
また費用も割安のため、DIYと組み合わせれば安価にリフォームを終えられます。
ただし、シートの下にある床材はそのままになるため、劣化している床の上にシートを貼っても根本的な解決にはなりません。
貼り方が悪いと、シート下にカビが繁殖することもあるので注意が必要です。
木材
在来浴室のリフォームでは、床材に木材を使うこともあります。
木の温もりを感じられたり、いい香りがしたりするなど、リラックスしながらバスタイムを過ごせます。
デメリットとしては、特殊な加工をしないと腐る可能性があることや、カビ・ヌメリがつきやすいことです。
また床材の中ではコストが高めなので、予算に余裕がある人向けといえるでしょう。
塗装
塗装も浴室の床材によく見られます。
塗装を施した後の浴室は新品のようにピカピカになることがメリットです。
一方で汚れが落ちにくく、カビが発生しやすいことがデメリットといえます。
塗装はキズや汚れを修復できるので、浴室の床を綺麗にリフォームしたい人におすすめです。
天然石材
天然石材も浴室の床に使える素材です。
大理石や御影石などは、高級感があるエレガントな浴室を持ちたい人に人気があります。
ただしキズがつきやすいため、お子さんがいる家庭には不向きかもしれません。
費用も割高なため、予算に余裕がある方向けといえます。
2. 浴室リフォームの床材の費用相場について
浴室リフォームの床材の費用相場は以下の通りです。
樹脂素材 | 5万円前後 |
タイル | 10万円前後 |
FRP素材 | 10万円前後 |
床シート | 5~15万円 |
木材 | 15万円前後 |
塗装 | 20~40万円 |
天然石材 | 20~40万円 |
最も安いのは樹脂素材、費用が高い傾向にあるのは塗装・天然石材です。
ただ扱う素材のグレードや施工範囲によって価格は左右されますので、あくまでもひとつの目安として参考にしていただければと思います。
浴室の床をリフォームするメリット
浴室の床をリフォームするメリットは、安全性が増すことや掃除が楽になること、雰囲気を演出できることなどがあります。
それぞれのメリットについて詳しく見てみましょう。
安全性が増す
1つ目に、浴室の床のリフォームは安全性を高めることが可能です。
たとえば、滑りやすいタイルの床をリフォームしてコルクタイルに変えたり、段差をなくしたりすることもできます。
クッション性の高い床材を起用すれば、転倒時に頭を打って怪我をするリスクなども低減できるので、リフォームを機に安全性を見直してみるのもおすすめです。
掃除が楽になる
2つ目のメリットは掃除が楽になることです。
カビやヌメリが浮きやすい床材を選ぶと日々の掃除が楽になり、メンテナンスにかける時間も短縮できます。
また掃除をするときに床に膝をつくと痛いことがあると思いますが、クッション性がある床材を使えばそうした悩みも解決できるでしょう。
浴室掃除のときに不満に思う点を書き出して、解決できそうな床材を検討してみてはいかがでしょうか。
雰囲気を演出できる
3つ目のメリットは、イメージに合わせた雰囲気を演出できることです。
リラックスした雰囲気なら木材、上質なホテルのような雰囲気なら天然石材、のように、床材はそれぞれのイメージを演出する効果があります。
インテリアにこだわりたい人や、浴室の雰囲気を重視したい方は、壁や天井も含めて床材を検討いただき、コンセプトに合ったものを見つけてください。
浴室が温かくなる
最後のメリットは浴室が温かくなることです。
特に冬は浴室と浴槽に温度差があるため、ヒートショックを起こして事故につながる恐れがあります。
普段から浴室が寒いと感じているのなら、断熱効果のある素材を導入すれば温度差を解消して安全に入浴できるようになります。
4. 安く抑えるためのポイントや業者の選び方
せっかくリフォームをするなら、なるべく安くしっかりした業者にお願いしたいですよね。
ここからは費用を抑えるコツや、業者を選ぶポイントについて詳しく解説します。
浴室の床リフォーム費用を安く抑えるポイント
相見積もりを取る
費用を抑えるためには、必ず相見積もりを取りましょう。
複数の業者に依頼すると平均的な相場がわかりますし、業者によってどの部分にお金がかかるのか詳しく確認できます。
少なくとも3社以上に声をかけて、それぞれの条件や交渉できそうなポイントを探してみることをおすすめします。
DIYと組み合わせる
次におすすめするのはDIYと組み合わせる方法です。
床シートは自分で貼り付けることも可能なので、下の床のリフォームだけ業者にお願いすれば数万円で済むケースがあります。
ただし、床シートは隙間がないように切って貼る必要があり、DIYに慣れている人でないと失敗する可能性が高いです。
助成金・補助金を活用する
浴室の床リフォームは助成金・補助金を使えるケースがあります。
たとえば、介護が必要な家族がいて滑りにくい床材にする場合に、国や自治体が工事費用をいくらか負担してくれるのです。
自治体によっては、介護が必要でなくても、高齢の家族のためにバリアフリーにするのなら補助金を活用できることもあります。
条件はそれぞれの制度によって違いますので、使えるものがないか確認してみましょう。
浴室の床のリフォーム業者の選び方
次はリフォーム業者を選ぶコツをまとめました。
見積もりに対して内訳をきちんと説明してくれる業者や、実績豊富なところを選ぶことが肝心です。
見積もりの内訳を説明してくれる
業者を選ぶ際は、見積もりの内訳を詳しく説明してもらえるかどうかをよく見ましょう。
なぜその項目が必要なのか、自分たちの希望を満たしてもらえるのか、といったことがわからないと、後から要件が追加になったり認識に齟齬が出たりする可能性があります。
見積もりを見て安いところにするのではなく、対応が丁寧かどうかも重視したいポイントです。
現場を見て現状を把握している
次のポイントは、現場を見て現状を把握しているかどうかです。
正確な見積もりを出すためには、現状を見てどのように修復するのか決める必要があります。
インターネットのアンケートや口頭の説明だけでは正確な状況を伝えるのは困難ですし、プロが見ないとわからないこともあるでしょう。
後々トラブルを起こさないためにも、現場調査をしっかり行い今の状態を把握している業者に頼むのが無難です。
施工実績が豊富である
3つ目のポイントは施工実績が豊富であることです。
リフォーム業者と一言でいっても、得意な分野は会社によって様々です。
キッチンの施工実績はあっても、浴室の床の施工実績がほとんどないことも考えられます。
事前にホームページなどで、どの程度浴室の床のリフォーム実績があるのか確認しておくとよいでしょう。
まとめ
今回は浴室の床のリフォームをする際に知っておきたい床材の特徴や、費用を抑えるコツについて紹介しました。
床材は種類によっていい面・悪い面がありますので、ご自身の優先順位に合わせて適したものをご検討ください。
もしリフォームで迷うことがあれば、お気軽に水周りリフォーム館に問い合わせくださいね。
<著者情報>
大谷 正浩
ハイウィル株式会社本部長
1961年生まれ
東京都北区出身
大学卒業後、原宿のレディスアパレルメーカーに就職。3年目で営業売上げNo.1を獲得。
他業種での営業力を試してみたくなり、東京ガスの関連会社へ転職。建設業界でのキャリアが始まる。
建築を基本から学び、当時の上司の励ましもあり温水暖房システムTESの販売台数において、東京ガス本社営業部長賞を受賞。
その後システムキッチンの専門会社の社長より誘いを受け、初の水まわり業界へ。
システムキッチンの会社で10年の経験ののち、インテリアリフォーム会社の社長からの誘いがあり、リフォームインテリア業界へ。
2003年、ハイウィル株式会社四代目代表である稲葉と出会い、当時稲葉が設立したばかりの株式会社リブウェルに入社。
得意な水周りリフォームと木造リノベーションを担当。
現在はハイウィル株式会社にて性能向上に特化した、日本初の木造フルリノベーション&リノベーションメディア「増改築.com®︎」にて、水周り住宅設備機器や内装仕様の提案を日々行いながら、全国水まわりリフォームサービス「水周りリフォーム館」において、館長として運営を担当。全国の加盟店と共に水周りリフォームの提案、施工管理業務に従事している。
水周りリフォーム館館長として、テレビ朝日、FM東京での出演経験あり。
趣味は、モータースポーツ観戦(元A級ライセンス、40年間無事故)とハードロック鑑賞。仕事に息詰まったら、XJAPNを聞いて気合をいれている。
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