キッチンをリフォームで移動させる場合のリフォーム費用や注意点、施工事例を解説!
更新日:2023.1.17
キッチンリフォームを行う際「せっかくだから、キッチンの場所を変えたい!」という方多いですよね。
中には「今のキッチンが古くなってしまったから、合わせて新しいものに交換したい」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、キッチンをリフォームで移動させる場合の費用や注意点を詳しく解説します。施工事例も載せていますので、合わせてご覧ください。
入念に確認して、後悔のないキッチンリフォームにしてくださいね。
1.キッチンを移動させるメリット・デメリット
2.キッチンを移動させる前に注意するポイント
3.【パターン別】キッチン移動のおもな種類や費用
4.キッチン移動に伴うリフォーム費用を抑える方法
5.キッチン移動リフォームの事例
6.まとめ
1.キッチンを移動させるメリット・デメリット
ここでは、キッチンを移動させるメリットとデメリットを紹介します。
以下で詳しく見ていきましょう。
1-1.キッチンを移動させるメリット
キッチンを移動させるメリットは以下の通りです。
移動後をイメージしながらご覧ください。
◆リビングにいる家族の様子を確認できる
キッチンを移動させれば、リビングなどにいる家族の様子を確認できるようになります。
あなたのご家庭が壁付けタイプの場合、小さいお子さんがいても、家族に背を向けて調理することになるため、非常に心配です。
いちいち振り返って様子を確認し、また料理を作るとなれば、調理に集中できず疲れてしまいます。
しかし、キッチンを移動し、家族と対面して調理ができれば、チラチラ見ながら進められるので安心です。
いつも家族と会話しながら料理ができれば、毎回が楽しみにもなりますね。
◆動線が改善する
キッチンを移動させると、自分が動く時が楽になります。
冷蔵庫からものを取り出す、皿を食器棚から出すなど、料理の時の動きやすさはもちろんですが、家族ができあがったものを食卓に運ぶときも通りやすいです。
キッチンが移ったことで広くなったスペースが、キッチンに数名出入りしたとしても楽に通れるだけの空間を確保してくれます。
「家族が手伝ってくれるのは嬉しいけれど、キッチンが狭くて一人入るのが限界…」とお悩みの方には、キッチン移動を検討してもらうのがおすすめです。
◆部屋の雰囲気を大きく変えられる
部屋の雰囲気を大きく変えられるのも、キッチンを移動するメリットです。
今まで見慣れてきたキッチン周りの風景が、位置を変えるだけでも印象に違いは出ます。
また、キッチンのタイプも一緒に変えることで、以前と同じ家とは思えないほど変わったと感じる方もいらっしゃるくらいです。
部屋全体をリフォームするまではできないけれど、雰囲気を変えたいという方にもおすすめします。
1-2.キッチンを移動させるデメリット
キッチンを移動させるデメリットは3つあります。
メリットと合わせて知っておけば「こんなはずじゃなかった…」という後悔も防げます。
しっかり確認しておきましょう。
◆キッチンでの作業音
キッチンを移動させると、リビングとの距離が近くなることが多いです。
すると、自然にキッチンでの調理音が大きく聞こえてきます。
いつもは気にならなかった音が、ある時からわずらわしく感じることも増えがちです。
テレビの音声や会話が聞こえにくくなり、ストレスに感じる人もいるでしょう。
作業音が大きくなることも念頭に置いておく必要があります。
◆キッチンが丸見えになる
キッチンが対面する場合、キッチンの様子が丸見えになります。
キッチンを片付け忘れると、少し覗いただけでも内側がよく見え、散らかった様子が見えがちです。
もし突然のお客さんが来た場合に、片付いていないと知らず知らずのうちに見られていたということもあるでしょう。
忙しくて片付けがほったらかしになりがち、あまり掃除を頻繁にはしないから見られるのは困るという方は、一度検討すべきかも知れません。
◆部屋が狭く感じてしまうこともある
部屋が狭く感じてしまうこともあるのが、キッチンを移動させた時のデメリットです。
キッチン自体は広々使えることにはなるのですが、一方で部屋のスペースを取ってしまいます。
すると、少し圧迫感が出るような印象になりがちです。
移動後のキッチンの位置と部屋の広さを考えながら、検討するのがいいでしょう。
2.キッチンを移動させる前に注意するポイント
キッチンを移動させる前に注意したいポイントは3つあります。
場合によっては、そもそも移動できないということもあるので、一度確認しておきましょう。
あとから後悔しないための事前準備が大切です。
◆排水管や排気ダクトの位置
排水管や排気ダクトの位置は、キッチンを移動できるかに大きく関わります。
マンションなどの場合、排水管が床下のコンクリートの中に埋まっている時は、排水管が移設できず、基本的には移動不可能です。
排水管が移設できても、水勾配(排水を流すための傾斜)を取れるかによって移動範囲が限られるため、きちんと確認しておきましょう。
また、排気ダクトも同様ではじめの位置から動かせないと、キッチンの移動も厳しいです。
一軒家であっても、排水管や排気ダクトが動かせない場合はキッチンも移動できないので、ひとまず大丈夫と思い込むのはリスクだといえます。
◆マンションの管理規約
キッチンの移動はできないと、マンションの管理規約に書かれている場合があります。
この時、どれだけ設備の移動ができたとしてもキッチンを移動させるのは不可能です。
マンションの場合は、周りへの配慮が特に重要なため、ルールが用意されていることも多くなります。
事前に確認しておきましょう。
◆マンションの築年数
マンションの築年数によっては、キッチンの移動はできなくなります。
そもそも移動する工事に耐えられるような造りでないことが多いからです。
古い物件であれば、キッチンの移動は前提とされないものが多いため、耐久力のほか、騒音などもよりひどくなってしまうでしょう。
築年数が多いと感じる物件にお住まいの方は、合わせて確認しておくのがおすすめです。
3.【パターン別】キッチン移動の主な種類や費用
キッチンの移動パターン | 費用 |
既存キッチンの場所移動 | 35~70万円 |
壁付き型キッチンから対面型へのリフォーム | 150~250万円 |
アイランド型キッチンへのリフォーム | 200~300万円 |
キッチンがある階を変更するリフォーム | 250万円~ |
ここでは、キッチン移動の主な種類や費用をパターン別に紹介します。
それぞれの場合に応じて、費用が変わるので、自身の予算と比べながらご覧になるのがおすすめです。
さっそく見ていきましょう。
◆既存キッチンの場所移動
既存のキッチンを変えず、場所だけ移動させた場合は、最も安く済みます。
今のキッチンでも機能が十分な場合は、場所だけ移動するのがおすすめです。
向きを変えるだけでも使い勝手が上がることはありますし、同じキッチンでも印象がガラッと変わります。
移動の工事にかかる費用は、35〜70万円が相場です。
ただし、いま使っているのが10年以上前のキッチンなら、合わせて交換しましょう。キッチンの寿命が10〜15年だからです。
せっかく移動させてもすぐに交換になっては、結局高くついてしまいます。
同時に交換も行うことで安くなる場合もあるため、申し込み時に確認しましょう。
◆壁付き型キッチンから対面型への移動リフォーム
壁付き型キッチンから対面型への移動リフォームが、最も多いパターンになります。
今まで調理中は家族に背を向けていた方でも、リフォームすれば家族の様子を見ながら料理が可能です。
小さいお子さんがいるご家庭では、特に人気のリフォームになっています。
移動の工事にかかる費用は、150〜250万円が相場です。
古くなったキッチンを交換するタイミングで、対面型へ変更するというご家族も増えてきています。
家族と料理の時間中も楽しく過ごせれば、忙しい日常の合間でもコミュニケーションがとれ、家庭の雰囲気が明るくなりますよ。
・アイランド型キッチンへのリフォーム
アイランド型キッチンは、対面型であり、両側が壁に接していないため、広々とした動線とオシャレさが人気のキッチンです。
家族の様子はばっちり見えますし、複数人で料理する場合でも狭くてやりづらい思いをすることはありません。
一方で、完全にキッチンが丸見えになるので、少し手入れや片付けに力を入れる必要が出てきます。
さらに、キッチンの工事費用もあがり、200〜300万円が相場です。
とはいえ、スタイリッシュなキッチンで、家族みんなで一緒に料理を楽しんだり、友人を家に呼んでパーティーをしたりする時などに大活躍します。
せっかくの貴重な機会なので、少し奮発して考えてみるのもおすすめです。
◆キッチンがある階を変更するリフォーム
キッチンを1階から2階に上げる場合が、これで特に多いパターンです。
生活の中心となる階を変更する時に、キッチンも同時に移動させたくなると思います。
ただし、水道やガス、排水管、排気ダクトなどの設備が移動できるかが、まず大切になってきます。
さらに、移動できたとしても新たな工事を必要とすることが多く、リフォームに手間と時間がかかりがちです。
移動の工事にかかる費用は、かなりふくらみ250万円〜が相場となります。
少しでも費用を抑えたい場合は、元にあった階の場所からそのままスライドさせてください。必要な工事を最小限にできます。
しかし、他の方法より自然と料金が高くなるので、予算に余裕がないなら避ける方が良いでしょう。
4.キッチン移動に伴うリフォーム費用を抑える方法
キッチン移動に伴うリフォーム費用を抑える方法は、以下の2通りがあります。
特に業者へリフォームを頼むときに気を付けておくといいポイントです。
損しないために、ぜひ押さえておきましょう。
◆複数社にリフォームの見積もり依頼をする
リフォームを依頼する時は、必ず複数の会社にリフォーム費用を見積もってください。
業者によっておすすめされる工事の方法や、キッチンの種類などが異なるため、場合によっては数十万変わってくることもあります。
複数見積もりを取ることで、無駄に多く支払うことなく、依頼可能です。できるだけ安く抑えられれば嬉しいですよね。
また、場合によりますが価格交渉の材料にもできます。
もちろん、安い業者を求めすぎるのはよくありませんが、ある程度は良心的な価格で実施してくれる業者も多いので、しっかり比べてから決めるのがおすすめです。
大きなお金が必要なリフォームなので、納得できる価格と方法で行ってくれるところを選びましょう。
◆キッチンリフォームが得意な業者に依頼する
キッチンリフォームが得意な業者に依頼するのも、費用を抑えるためにはおすすめです。
得意な業者であれば、できるだけ安く、しかも早くきれいにリフォームする方法を知っています。
また、会社のリフォーム技術に自信を持っていることから、アフターサポート等の保証を付けていることも多いです。
もし何かあった場合でも、すぐに対応してくれるので安心ですね。
より安く、より安心して任せられるのがベストなキッチンリフォームと言えます。
5.キッチン移動リフォームの事例
以下では、キッチン移動リフォームの事例を4つ紹介します。
今回は特に多い「壁付きキッチンから対面型への移動リフォーム」を重点的に掲載しています。
希望のキッチン移動のイメージと重ねながら、じっくりご覧ください。
①壁付き型キッチンから対面型への移動リフォーム
こちらはマンションのキッチンリフォームの事例です。
「キッチンの後方の壁を解体し、ダイニングとリビングを一体化させたい!」とのご要望でリフォームを承りました。
さわやかなホワイトのシステムキッチン『レシピア』をお選びいただいています。
キッチンとリビングとの壁をなくしたことで、開放感ある間取りが実現できました。
価格 | 98万円(税込) |
家屋形態 | マンション |
築年数 | 築35年 |
施工事例はこちら▼
※リフォーム金額は当時の金額であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
②壁付き型キッチンから対面型への移動リフォーム
こちらは一戸建てのキッチンリフォームの事例です。
「今のキッチンの収納が少ないので、たくさん収納できるタイプにしたい!」とのご要望を受け、リフォームを実施しました。
カウンターが丈夫なタイプをお望みでしたので、トクラスキッチン『ベリー』をご提案いたしました。
従来の壁付け型キッチンを対面型に変更して移動し、背面にたくさん収納ができるカップボードを組み合わせて、リビングとつなげてLDKとして利用できる形にしております。
価格 | 198万円(税込) |
家屋形態 | 一戸建て |
築年数 | 築38年 |
施工事例はこちら▼
※リフォーム金額は当時の金額であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
③壁付き型キッチンから対面型への移動リフォーム
こちらは一戸建てのキッチンリフォームの事例です。
築72年の中古住宅を購入された際に、水回りの老朽化が激しいため交換したいとのご要望で、リフォームを承りました。
以前の老朽化した壁付け型キッチンから、モダンな対面のキッチンへと交換し、家全体が生まれ変わりました。
価格 | 450万円(税込) |
家屋形態 | 一戸建て |
築年数 | 築72年 |
施工事例はこちら▼
※リフォーム金額は当時の金額であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
④アイランド型キッチンへの移動リフォーム
こちらは一戸建てのキッチンリフォームの事例です。
「キッチンスペースに憧れがあり、どうせならLDKを一緒にしたい!」とのご要望をお受けし、その際にもアイランド型をご希望でした。
比較的幅のあるキッチンだったので、当社もアイランド型をおすすめしました。また、キッチンの位置も実際に立ってもらって微調整しています。
価格 | 200万円(税込) |
家屋形態 | 一戸建て |
築年数 | – |
施工事例はこちら▼
※リフォーム金額は当時の金額であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
6.まとめ
今回は、キッチンをリフォームで移動させる場合の費用や注意点、施工事例などを解説してきました。
夢のあるキッチン移動リフォームですが、注意点を逃すと損をしてしまうこともあります。
費用も小さくはないので、事前の準備は入念に行っておきましょう。
知っておくべきポイントを押さえるだけで、費用面もかなり楽になります。
もしキッチン移動リフォームでご不明な点があれば、水周りリフォーム館でも相談を承っております。
<著者情報>
大谷 正浩
ハイウィル株式会社 本部長
1961年生まれ 東京都北区出身
大学卒業後、原宿のレディスアパレルメーカーに就職。3年目で営業売上げNo.1を獲得。
他業種での営業力を試してみたくなり、東京ガスの関連会社へ転職。建設業界でのキャリアが始まる。
建築を基本から学び、当時の上司の励ましもあり温水暖房システムTESの販売台数において、東京ガス本社営業部長賞を受賞。
その後システムキッチンの専門会社の社長より誘いを受け、初の水まわり業界へ。
システムキッチンの会社で10年の経験ののち、インテリアリフォーム会社の社長からの誘いがあり、リフォームインテリア業界へ。
2003年、ハイウィル株式会社四代目代表である稲葉と出会い、当時稲葉が設立したばかりの株式会社リブウェルに入社。
得意な水周りリフォームと木造リノベーションを担当。
現在はハイウィル株式会社にて性能向上に特化した、日本初の木造フルリノベーション&リノベーションメディア「増改築.com®︎」にて、水周り住宅設備機器や内装仕様の提案を日々行いながら、全国水まわりリフォームサービス「水周りリフォーム館」において、館長として運営を担当。全国の加盟店と共に水周りリフォームの提案、施工管理業務に従事している。
水周りリフォーム館館長として、テレビ朝日、FM東京での出演経験あり。
趣味は、モータースポーツ観戦(元A級ライセンス、40年間無事故)とハードロック鑑賞。仕事に息詰まったら、XJAPNを聞いて気合をいれている。
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