キッチンの通路幅の目安は?狭すぎず、広すぎない理想の幅の決め方を解説!
公開日:2023.7.12
キッチンは家庭の中心とも言える場所であり、快適で使いやすい環境を整えたいものです。その中でも、通路幅の広さは重要な要素です。狭すぎる通路では移動や作業が制約され、ストレスを感じることも少なくありません。一方で、広すぎる通路は無駄なスペースを生み出し、効率的なキッチンの使い方を妨げることもあります。
そこで、本記事ではキッチンの通路幅リフォームに焦点を当て、使いやすく快適なキッチン環境を実現するためのポイントや注意点をご紹介します。
目次
1.【使う人数別】キッチンの使いやすい通路幅
2.キッチンの通路幅が”狭い””広すぎた”方の失敗談
3.使いやすいキッチンの通路幅にする際のポイント
4.キッチンリフォームをする際の業者の選び方
5.キッチンの通路幅を変更したリフォーム事例
6.まとめ
1.【使う人数別】キッチンの使いやすい通路幅
キッチンを使いやすくするためには、通路幅の適切な設計が重要です。一般的には、最低でも90cm以上の通路幅を確保することが推奨されます。これにより、快適な移動や作業が可能となります。使用人数ごとの理想的な通路幅は以下の表のようになります。
使用人数 |
通路幅 |
1人 |
90cm~100cm |
1~2人 |
110 cm~120 cm |
1~3人 |
120 cm~140 cm |
1~5人 |
160 cm以上 |
◆一人で使用する場合
通路幅は最低限のスペースを確保するために90センチメートルから100センチメートル程度で十分です。◆二人で使用する場合
通路幅を広く取ることで、互いに快適に通り抜けることができます。110センチメートルから120センチメートル程度の幅が推奨されます。 ◆三人で使用する場合通路幅を広くすることで、移動や作業の効率が向上します。120センチメートルから140センチメートル程度の幅が適切です。
◆五人で使用する場合通路幅を広く取ることが重要です。160センチメートル以上の幅を確保することで、人々が快適に通り抜けられるだけでなく、キッチン内での作業もスムーズに行えます。
2.キッチンの通路幅が“狭い”“広すぎた”方の失敗談
2-1.キッチンの通路幅が“狭い”場合の失敗談
・二人以上が同時に作業をする際にぶつかったり、通り抜けしにくかったりする。
・調理中に熱い鍋や包丁を取り扱う際、他の人と接触してヒヤッとした。
・つまずいたり、物にぶつかったりした。
・キッチン用品や食材の収納や整理がしづらく、キッチンが乱雑になってしまった。
・調理台やシンク周りのスペースが足りず、食材の準備や食器の洗浄がしにくい。
2-2.キッチンの通路幅が“広すぎた”場合の失敗談
・調理台やシンク、調理器具などの距離が遠く、移動距離と時間が増えてしまい作業効率が悪くなってしまった。
・料理や食材を運ぶ際に距離が長くなる。熱い鍋やお盆を運ぶ際に危険で持ち運びも大変。
3.使いやすいキッチンの通路幅にする際のポイント
3-1.使用する人数や体型を考慮する
キッチンの通路幅を考える際に、使用する人数や体型、身体の大きさを考慮することは大切です。
人数別の最適な通路幅は前述しましたが、体型や身体の大きさによっても通路の幅に対する感覚や必要なスペースが異なることがあります。
特に、身体の大きな人や身体に制限のある人(例: 車椅子の使用者)がキッチンを利用する場合は、広めの通路幅が必要になることがあります。十分なスペースを確保すれば、快適かつ安全に移動や作業ができるようになります。
3-2.キッチン周辺の導線を意識する
キッチンへのアクセスや食品の運搬など、主要な動線を考慮しましょう。キッチンへの入り口からキッチン内へのアクセスがスムーズになるよう通路幅を確保しましょう。
他にも調理台やシンク、コンロなどの配置も関連します。家具や家電同士の間隔や位置を調整し、通路がスムーズに通行できるようにしましょう。
3-3.冷蔵庫と食器棚のスペースを想定する
キッチン内は冷蔵庫や食器棚、調理器具の収納スペースもあるため、それらを想定した通路幅が必要になります。
また、扉の開閉スペースも考慮しましょう。冷蔵庫のドアが開いた状態、食器棚の扉が開いた状態でも通行できる余裕のある幅を確保することが重要です。
3-4.リフォームの専門家に相談する
キッチンの通路幅を決める際には、専門家に相談することをおすすめします。専門家は、建築家やインテリアデザイナー、キッチン設計の専門家など、キッチンに関する知識や経験を持っています。彼らは最適な通路幅を提案し、キッチンの使用性や快適さを向上させるためのアドバイスをしてくれます。
4.キッチンリフォームをする際の業者の選び方
4-1.リフォームの実績数
業者の実績や経験は重要です。長年の経験を持つ業者は、リフォームプロセスや技術において信頼性が高い傾向にあります。過去の施工事例等を参考にしてみましょう。
4-2.アフターフォローの手厚さ
業者が適切なライセンスや資格を持っているか確認しましょう。また、リフォームの品質や施工に対して保証を提供しているかどうかも重要です。信頼できる業者は、品質保証を提供している場合が多いです。
4-3.見積は複数の会社に依頼する
複数の業者から見積もりを取り、価格や提供されるサービスを比較しましょう。工事の範囲、費用、工期、保証内容など、すべての項目を細かく確認し、契約前に疑問や不明な点は遠慮せずに質問しましょう。
また、業者とのコミュニケーションがスムーズであるかどうかも重要です。リフォームは長期間にわたるプロジェクトなので、コミュニケーションの円滑さは成功につながる要素です。
これらのポイントを考慮して、信頼できる業者を選ぶことがキッチンリフォームの成功につながります。複数の業者との面談や相談を行い、自身のニーズや予算に合った業者を選ぶようにしましょう。
5.キッチンの通路幅を変更したリフォーム事例
狭いキッチンの導線を変えて、キッチンの通路を広くできた例をご紹介します。
システムキッチンの入れ替えを行いたいというお客様。離れた場所にあった冷蔵庫をキッチンに並べて置くことで、作業導線が良くなり、通路も広くなりました。収納スペースよりも明るさや作業効率を重視したリフォームは、作業日程が5日間、キッチンリフォームの費用が税込125万円です。
施工事例はこちら▼▼
※リフォーム金額は当時の金額であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
6.まとめ
キッチンを使いやすくするためには、通路幅の適切な設計が重要です。快適な移動や作業を可能にするため、家族の体型や特殊なニーズ、冷蔵庫や食器棚などのスペースも考慮し、十分なスペースを確保しましょう。キッチン周辺の導線や収納スペースの配置も慎重に計画し、使い勝手を向上させることがポイントです。専門家の助言を受けながら、使いやすく快適なキッチン環境を実現しましょう。
<著者情報>
大谷 正浩
ハイウィル株式会社 本部長
1961年生まれ 東京都北区出身
大学卒業後、原宿のレディスアパレルメーカーに就職。3年目で営業売上げNo.1を獲得。
他業種での営業力を試してみたくなり、東京ガスの関連会社へ転職。建設業界でのキャリアが始まる。
建築を基本から学び、当時の上司の励ましもあり温水暖房システムTESの販売台数において、東京ガス本社営業部長賞を受賞。
その後システムキッチンの専門会社の社長より誘いを受け、初の水まわり業界へ。
システムキッチンの会社で10年の経験ののち、インテリアリフォーム会社の社長からの誘いがあり、リフォームインテリア業界へ。
2003年、ハイウィル株式会社四代目代表である稲葉と出会い、当時稲葉が設立したばかりの株式会社リブウェルに入社。
得意な水周りリフォームと木造リノベーションを担当。
現在はハイウィル株式会社にて性能向上に特化した、日本初の木造フルリノベーション&リノベーションメディア「増改築.com®︎」にて、水周り住宅設備機器や内装仕様の提案を日々行いながら、全国水まわりリフォームサービス「水周りリフォーム館」において、館長として運営を担当。全国の加盟店と共に水周りリフォームの提案、施工管理業務に従事している。
水周りリフォーム館館長として、テレビ朝日、FM東京での出演経験あり。
趣味は、モータースポーツ観戦(元A級ライセンス、40年間無事故)とハードロック鑑賞。仕事に息詰まったら、XJAPNを聞いて気合をいれている。
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