浴室リフォームにかかる期間は?契約から工事の流れまでを解説
更新日:2023.1.17
浴室のリフォームをする際に、工事にかかる期間や全体の流れがわからない人は多いと思います。
無事成功させるためには、事前にイメージを固めておくことや、浴室リフォームの大まかな流れを理解しておくことが大切です。
今回の記事では、浴室リフォームをする前に知っておきたいポイントや重要な考え方、よくある質問に対する回答などをまとめました。
リフォーム前に基礎知識をつけて、納得のいく浴室に仕上げるきっかけにしてくださいね。
1. 初めにどのような浴室にしたいかを決める
2. 浴室リフォームの契約前に知っておきたいポイントと全体の流れ
3. 浴室リフォームの期間は在来工法かユニットバスによって変わる
4. 浴室リフォーム期間のよくある質問
5. まとめ
1. 初めにどのような浴室にしたいかを決める
浴室リフォームで重要なのは「どんな浴室にしたいか」をあらかじめ決めることです。
以下の項目を軸にすると、リフォームでやりたいことが明確になります。
●今の浴室に対する不満、改善したい箇所
●あったらいいと思う機能や設備
●浴室の雰囲気やコンセプト
たとえば今の浴槽が狭くて足を伸ばしたいのなら、リフォームでは大きな浴槽を導入することが必須項目になるかもしれません。
また「なくても問題ないけれど、ジェットバスがあると嬉しい」のように、設置できたら嬉しいものもピックアップすることをおすすめします。
さらに浴室のリフォームでは、壁材や浴槽の材質なども選択できるので「リッチな雰囲気にしたい」「アットホームにしたい」といったコンセプトも大まかに決めるといいでしょう。
イメージが湧かない場合は、リフォーム会社のホームページやカタログでリフォーム事例を見ると参考になります。
2. 浴室リフォームの契約前に知っておきたいポイントと全体の流れ
次はリフォームの契約前に知っておきたいポイントと、工事の全体の流れを解説します。
2-1. 浴室リフォームの契約前に知っておきたいポイント
浴室リフォームを契約する前には「築年数によるリフォーム範囲の違い」や「入浴できない期間はないか」といったことを検討しましょう。
契約前に知っておきたいポイントを詳しく解説します。
◆築年数によるリフォームの範囲の違いを知る
浴室リフォームの適切なタイミングは、築後10年から20年の間といわれています。
この間であれば設備機器やユニットバスの交換のみで済むケースが多くありますが、それ以上年数が経過すると腐食や水漏れが進み、シロアリ被害が見られることもあります。
中古物件や古民家などは、リフォーム以外に修繕費用が追加になる可能性があるので注意しましょう。
◆繁忙期・閑散期を把握する
浴室のリフォームをする際は繁忙期と閑散期について知っておきましょう。
主な繁忙期は10月の秋口から12月の年末にかけての数か月と、3月の年度末のシーズンです。
新しい年や年度を迎える前にリフォームをする人が多いため、職人が不足しやすく費用も高くなります。
これらの期間以外は比較的依頼数が少ないので、リフォーム費用が安くなる傾向にあります。
なるべくコストを抑えたい方は、繁忙期と閑散期のどちらに依頼するかも検討するといいでしょう。
◆追加費用がかからないか確認する
浴室のリフォームは、やむを得ず急ぎで行うケースもあると思います。
たとえば水漏れなどで、一刻も早くリフォームが必要になることもあるかもしれません。
ただし急ぎのリフォームは、それだけ早急な設備の調達や職人の稼働確保が必要になり、追加費用がかかることも考えられます。
緊急のリフォームの場合は追加費用がかからないか、あらかじめリフォーム会社に確認を取りましょう。
◆入浴できない期間をチェックする
浴室リフォームでは、完了してもすぐに入浴できるとは限りません。
塗装を乾燥させるためなどで数時間~数日を置くこともありますので、事前に入浴できない期間をチェックしましょう。
設備や素材によっては即日入れますが、もし入浴不可なら銭湯に行くなど代替案を考える必要があります。
◆浴室以外のリフォームを検討する
浴室をリフォームする際は、他の水まわりやリビング・ダイニングなどのリフォームも検討しましょう。
なぜなら、浴室だけリフォームすると他の場所と雰囲気が変わってしまう場合があるからです。
たとえば築年数が経過している物件では、浴室だけ新品同様にきれいになると浮いてしまう恐れがあります。
予算に余裕があるのなら、他の箇所もまとめてリフォームできれば全体の費用を抑えることも可能です。
2-2. 浴室リフォームの一連の流れ
ここからは浴室リフォームの一連の流れを紹介します。
①リフォーム業者に問い合わせ
まずはリフォーム業者に、浴室リフォームを検討していることを伝えましょう。
現場調査・見積もりまでは無料で対応してもらえることが多いので、最初の段階で複数の企業に声掛けすることをおすすめします。
問い合わせる業者の数の目安は3社程度です。
②相談・現場調査
次はリフォーム業者にどんなリフォームをしたいか伝え、実際の現場を見てもらう段階です。
リフォーム後の浴室のイメージや要望をなるべく詳しく伝えましょう。
事前にカタログやインターネットで目星をつけているプランがあれば、それが導入可能かどうかも見てもらえます。
後々寸法などのミスマッチを起こさないためには、浴室リフォームをするうえで現場調査は欠かせない作業です。
依頼する業者やプランをあらかじめ決めていたとしても、現場調査は怠らないようにしましょう。
③プランの提案
現場調査の結果と要望をもとに、リフォーム業者が最適なプランを提案します。
プランを検討するときは、以下の3つを基準にするといいでしょう。
●予算を考慮していること
●要望を満たしていること
●プランを提案した理由に納得できること
仮に予算や要望など、すべての条件を満たしていなくとも、きちんと説明してもらえるのであれば問題ありません。
複数のプランを見て総合的に検討しましょう。
④ショールーム見学
提案されたプランの実物を見るためにショールームに出向きます。
大きさや使い勝手、浴槽に入ったときの心地良さなどをまんべんなく確認しましょう。
カタログやホームページで見ただけではわからないことを明確にできるので、確認したいことをメモしてからショールームに行くのも一つの手です。
⑤正式見積もり・契約
ショールームを見学してプランを決めたら、選定したリフォーム業者から正式見積もりが提出されます。
希望するプランが記載されているか、漏れはないかをくまなくチェックしましょう。
ショールームを見学したうえで「もっと浴槽を大きくしたい」など要望があれば、契約前に伝えて修正してもらいます。
リフォーム業者とはその後もやり取りが続きますので、やり取りに問題がなく信頼が置ける担当者を選ぶことも大切です。
見積もり内容に問題がなければ契約に進みます。
⑥工事
契約後は工事に入ります。
施工内容によってかかる期間は変わりますが、最短だと1日で終わり、長いと2週間ほどになります。
リフォームを終えたら問題がないか確認し、工事は完了です。
▼▼▼ 水周りリフォーム館でのリフォームの流れの詳しくはこちら ▼▼▼
3. 浴室リフォームの期間は在来工法かユニットバスによって変わる
浴室リフォームの期間を左右する要因は「浴室の種類」です。
床や壁、浴槽のパーツなどひとつずつカスタマイズできる「在来工法の浴室」と、決まったパーツを組み合わせる「ユニットバス」のどちらかで期間は変わります。
それぞれのリフォームの特徴を解説します。
3-1. ユニットバスを入れ替えて新しくする
ユニットバスを入れ替える場合の工事期間は「2~3日程度」です。
具体的な流れは以下の通りです。
①解体工事
現状の浴室を解体します。
既存の配管などをそのまま使える場合は、工期が短くなるケースがあります。
②木工事
ドアや窓の枠などを取り付けます。
③ユニットバス組立
ユニットバスに必要な機器を搬入し、床や壁、浴槽、ドアなどのパーツを組み立てます。
④電気・給水配管設備工事
照明の配線など電気系統の工事、および排水口や水道などの工事を行います。
3-2. 在来工法の浴室からユニットバスにリフォーム
在来工法の浴室からユニットバスにリフォームする場合、工事期間は「5~6日程度」かかります。
ユニットバスの入れ替えより工期が長い理由は、ユニットバスを導入するのに床の解体工事とコンクリート基礎工事が追加されるためです。
具体的な流れは以下の通りです。
①解体工事
現状の浴室を解体します。
解体の際は、ドアや窓の取り外しも行います。
②床コンクリート基礎工事
在来工法の浴室をユニットバスにリフォームするときは、床を新しく作り直します。
コンクリートを打ち、しばらく乾燥させます。
③木工事
ドアや窓の枠組み、床の木組みなどの木工事を行います。
④ユニットバス組立
新たな浴室に導入するユニットバスの機器を搬入し、組み立てに入ります。
⑤電気・給水配管設備工事
最後に電気系統や配管などの設備工事を行います。
4. 浴室リフォーム期間のよくある質問
浴室リフォームをする際に出てくる、よくある質問とその回答をまとめました。
Q1. 浴室リフォームの期間はどのくらい?
一般的な期間は「2~5日程度」です。
ただ先述したように、ユニットバスの入れ替えなら数日、在来工法の浴室をユニットバスに変更するなら5日程度と期間は変わります。
工事のときに既存の設備を使える場合は、所定の期間よりも短く済むケースもあります。
浴室だけでなく洗面台や他の箇所もリフォームするなら、それ以上の日数がかかるでしょう。
Q2. リフォーム期間が長くなる要因は?
なるべくリフォームの工事期間を短くしたい人は多いと思います。
期間が長くなる主な要因は以下の通りです。
◆動線がスムーズでない
浴室リフォームでは様々な素材や設備機器を搬入しますので、導線がスムーズでないと工事期間が全体的に長くなる可能性があります。
たとえばマンションに階段しかなかったり、玄関から浴室までの間に大型家具があったりすると、搬入に時間がかかるかもしれません。
◆ユニットバスのサイズが合わない
工事が始まったあとにユニットバスのサイズが合わないとわかったら、新たなサイズに変えなくてはいけません。
基本的にユニットバスは1216、1616など規格サイズが決まっています。
しかし、メーカーによって外寸が変わるため、ご自宅の浴室に合うか事前にチェックする必要があります。
◆乾燥に時間がかかる
コンクリ―トなどの乾燥に時間がかかると、工期が全体的に長引く恐れがあります。
特に湿度が高い真夏・気温が低い真冬は、他の季節に比べると乾きにくい傾向にあります。
Q3. お風呂に入れない期間はどうしたらいい?
リフォーム期間中はお風呂に入れないので、銭湯に行く・もしくは近隣に住んでいる親戚の家のお風呂を借りるなど工夫する必要があります。
工事によっては完了したあとも1日から数日入浴できないケースがあるため、その分も見越しておくと安心です。
Q4.リフォーム期間は留守にして問題ない?
リフォーム期間中は家族のどなたかが家で待機することをおすすめします。
設備機器の搬入などでドアを開閉することもあるので、トラブルが起きたときにすぐ対処できるようにするためです。
事前にカギをお預かりしての工事も可能ですが、できればどなたかがいていただく方が工事がスムーズに進む場合もございます。
工事している浴室をずっと見ている必要はありませんので、あらかじめスケジュールをうまく調整いただければと思います。
まとめ
今回は浴室リフォームにかかる期間や、問い合わせから工事を終えるまでの流れなどを解説しました。
浴室リフォームは数日間で終わるケースが大半ですが、スムーズに終えるためには入念な事前準備が必要です。
満足いくリフォームができるよう、浴室の種類や季節なども加味して実施期間を決めてくださいね。
<著者情報>
大谷 正浩
ハイウィル株式会社 本部長
1961年生まれ 東京都北区出身
大学卒業後、原宿のレディスアパレルメーカーに就職。3年目で営業売上げNo.1を獲得。
他業種での営業力を試してみたくなり、東京ガスの関連会社へ転職。建設業界でのキャリアが始まる。
建築を基本から学び、当時の上司の励ましもあり温水暖房システムTESの販売台数において、東京ガス本社営業部長賞を受賞。
その後システムキッチンの専門会社の社長より誘いを受け、初の水まわり業界へ。
システムキッチンの会社で10年の経験ののち、インテリアリフォーム会社の社長からの誘いがあり、リフォームインテリア業界へ。
2003年、ハイウィル株式会社四代目代表である稲葉と出会い、当時稲葉が設立したばかりの株式会社リブウェルに入社。
得意な水周りリフォームと木造リノベーションを担当。
現在はハイウィル株式会社にて性能向上に特化した、日本初の木造フルリノベーション&リノベーションメディア「増改築.com®︎」にて、水周り住宅設備機器や内装仕様の提案を日々行いながら、全国水まわりリフォームサービス「水周りリフォーム館」において、館長として運営を担当。全国の加盟店と共に水周りリフォームの提案、施工管理業務に従事している。
水周りリフォーム館館長として、テレビ朝日、FM東京での出演経験あり。
趣味は、モータースポーツ観戦(元A級ライセンス、40年間無事故)とハードロック鑑賞。仕事に息詰まったら、XJAPNを聞いて気合をいれている。
関連コンテンツ
-
浴室リフォーム
お風呂のリフォームはDIYできる?やめたほうが良い理由や施工事例を紹介!
更新日:2023.7.13 一日の疲れを癒してくれるのがお風呂。しっかりと……
-
浴室リフォーム
お風呂(浴室)リフォームで見積もり前に確認すべき点や費用相場を紹介!
更新日:2023.7.12 リフレッシュのために毎日利用するのがお風呂。き……
-
浴室リフォームリフォーム費用・価格相場
お風呂・浴室リフォームの費用相場とポイント解説|パターン別費用と重要なポイント
更新日:2023.6.23 お風呂は、私たちの生活の中で重要な空間であると……
-
浴室リフォーム
在来工法の浴室リフォームとは?種類や費用、メリット・デメリットを解説!
更新日:2023.5.29 築年数が経過した一戸建てもしくはアパート、マン……