独立キッチンの特徴やメリット・デメリットを徹底解説!
更新日:2023.1.17
オープンキッチンが主流の今、独立キッチンは時代遅れに感じやすいのではないでしょうか。
「独立キッチンの間取りを活かしてリフォームしたい!でもオープンキッチンの方が使いやすいのかな」と悩む方もいるかと思います。
せっかくリフォームするなら自分の納得のいく間取りにして、使いやすく居心地のよいキッチンにしたいですよね。
そこで今回は独立キッチンの特徴やメリット・デメリットを徹底解説しました。
オープンキッチンとの違いを把握しご家庭に合うタイプを見つけて、料理の時間が楽しみになるキッチンを手に入れてくださいね。
1. 独立キッチンとは?
独立キッチンとは、リビングやダイニングなど他の部屋から完全に仕切られた個室タイプのキッチンのことです。
「クローズドキッチン」とも呼ばれ、現在人気のオープンキッチンが流行する前は多くのご家庭に採用されていました。
しかし、オープンキッチンにはない個室としての魅力があるため、あえて独立キッチンを選ぶ方もいます。
2. 独立キッチンのメリット
まずは、独立キッチンのメリットを見てみましょう。
独立キッチンはひとつの部屋として広々と使えることから、収納スペースの多さや料理のしやすさがメリット。
他の利点についても、ひとつずつ詳しくご紹介します。
2-1.収納スペースの多さ
独立キッチンは、家の一室として設計されていることからオープンキッチンよりも広く、多くの収納スペースを確保できます。
さらに、壁面の多さを活かしてカップボードや吊り戸棚を設置し、たくさんの食器や食材を保管することが可能です。
片付けが苦手でも収納場所が多いキッチンであれば散らかりづらく、すっきりまとめやすいですね。
また、キッチングッズや調味料などを集めて料理を楽しみたい方にとっても、収納力の高い独立キッチンは使いやすいでしょう。
2-2.リビングまで油汚れや煙が広がらない
壁に囲まれた独立キッチンなら、リビングまで油汚れや煙が広がる心配がありません。
料理による煙はソファやカーテンに染み込むと、臭いがなかなか取れずに不快に感じますよね。
ベタベタして拭き取りづらい油汚れも、家族でくつろぐリビングには発生させたくないもの。
独立キッチンならオープンキッチンと比べてリビングまでの距離も遠く、壁で仕切られているので、油汚れや煙を気にせずに済みます。
オープンキッチンでは挑戦しづらい油・煙が発生しやすい料理も、独立キッチンなら心置きなく調理できますよ。
2-3.急な来客に対応できる
独立キッチンは、急な来客でも慌てずに済むメリットもあります。
なぜならオープンキッチンと違って人の目に触れづらく、散らかっていても急いで片付ける必要がないからです。
キッチンは料理や皿洗いなど作業することが多く、忙しい方にとって常にきれいな状態をキープするのは難しいでしょう。
また、普段は片付いていても、タイミング悪く散らかっているときに来客があるケースも。
そんなときでも、独立キッチンなら慌ててきれいにしなくてよいので、身支度やリビングの片付けを優先して取り掛かれますよ。
2-4.料理のしやすさ
料理のしやすさも独立キッチンのメリットのひとつです。
他の部屋から独立した間取りのため、キッチン全体が調理専用の空間として最大限に活かせます。
たとえば、リビングやダイニングとの兼ね合いを気にせずに、キッチン周りは自分が使いやすいように家具や家電を置けます。
また、収納スペース同様に作業台も広い特徴があるので、調理器具も取りやすい配置にして効率的に料理を進められるでしょう。
料理好きな方や調理に集中したい方には特におすすめです。
3. 独立キッチンのデメリット
次に独立キッチンのデメリットについてお伝えします。
他の部屋にいるお子様の様子が見えない、煙や臭いがこもりやすいなどの壁に囲まれた一室だからこその難点があります。
3-1.他の部屋の様子が見えない
調理中にダイニングやリビングが見渡せるオープンキッチンと異なり、独立キッチンは壁に囲まれているので他の部屋が見えません。
そのため、目が離せない小さなお子様を見ながら、キッチンで作業するのは難しいでしょう。
また、キッチンに立ちながら家族とのコミュニケーションを楽しみたい方にとっては、孤独に感じやすい独立キッチンは向きません。
一方で、周囲が気にならないので、集中しやすい場合もあります。
家族や部屋の様子を見ながら調理したいのか、黙々と作業したいのか、ご自身のスタイルに合わせてオープンキッチンか独立キッチンかを選ぶのもおすすめです。
3-2.料理を運ぶ手間がかかる
独立キッチンはオープンキッチンと比較するとダイニングから離れているので、料理を運ぶ手間がかかりやすい難点があります。
また、何往復もする内に、お皿を落したり盛り付けが台無しになったりすることも。
配膳や片付けの手間を考慮すると、カウンター越しに渡せるオープンキッチンは使い勝手がよいでしょう。
料理の品数の多いご家庭や大家族の場合は、キッチンからダイニングへの動線も考えたうえで独立キッチンを検討してくださいね。
3-3.煙や臭いがこもりやすい
料理時の煙や臭いは他の部屋に広がらない分、キッチン内にこもりやすい点もデメリットのひとつです。
独立キッチンは、リビングやダイニングと比較して狭いので、短時間で煙や臭いが充満します。
コンロを使い始めたら、すぐに換気扇や窓を利用して空気の入れ替えをするように注意してください。
独立キッチンを設置したい場合は、換気が十分に行われるように、換気扇や窓の配置には考慮しましょう。
4. 後悔しない独立キッチンにするポイント
ここでは、独立キッチンのリフォームをする際に押さえていただきたいポイントを3つご紹介します。
独立キッチンのメリットを最大限に活かし、デメリットへの対策もしたうえで後悔のないキッチンづくりを目指してくださいね。
4-1.明るい素材と採光を意識する
大きな窓が近くにない、壁に囲まれた独立キッチンは暗く感じやすい場所です。
そのため、キッチン本体や内装は明るい素材・カラーを選ぶことで、暗さや圧迫感を改善しましょう。
また、採光を意識した窓の形や設置場所の選び方は重要なポイントなので、リフォーム業者などの専門家の意見を取り入れることをおすすめします。
窓を取り付けるのが難しい場合は、リビングやダイニング側に室内窓の設置も検討してみてください。
4-2.収納スペースを十分確保する
オープンキッチンより広々と使える独立キッチンは、収納スペースを十分確保することが重要です。
作業台が広い独立キッチンでは、ついつい調味料やキッチンアイテムを出しっぱなしにしてしまいます。
壁に囲まれたキッチンが物で溢れてしまうと、より圧迫感が出てしまうでしょう。
また、せっかく広々と調理ができるスペースを物置にしてしまうと、独立キッチンの強みを十分に活用できません。
独立キッチンならではのワイドな空間を持て余さないように、カップボードや吊り戸棚を設置し収納スペースを確保して、すっきりと片付けられるようにしましょう。
4-3.生活動線を考慮する
他の部屋への行き来が手間に感じやすい独立キッチンは、生活動線を考慮することが重要です。
料理の配膳や片付けをする際は、お皿を落としたり盛り付けが台無しになったりしないように、すぐにダイニングへ運べたほうが安心ですよね。
たとえば料理を盛り付ける作業台や皿を洗うシンクは、ダイニングから近い位置にあると最短距離の移動で済むでしょう。
また、複数の家事を並行して行うなら、洗濯機のある洗面所への動線も工夫したいところ。
キッチンに2箇所から出入りできるようにする、また開き戸と引き戸を使い分ける方法もあります。
普段の生活動線を思い返しながら間取りを考えると、使いやすさも高まるでしょう。
5. 独立キッチンのリフォーム事例
ここでは、水まわりリフォーム館で手掛けた独立キッチンのリフォーム事例を紹介します。
施工内容やポイントをまとめたので、独立キッチンのリフォームをご検討中の方はイメージづくりに役立ててくださいね。
独立キッチン施工事例①キッチン横の壁面を開口し明るさをアップ
こちらのお客様は、購入された中古マンションのキッチンのリフォームをご希望とのことです。
独立キッチンのリフォームのため、正面にはこだわりのタイルをご選定。
また、キッチン横の壁面を一部開口することで光が入りやすいようにしました。
暗さや圧迫感が出やすい独立キッチンですが、明るさの空間に仕上がりました。
価格 | 139万円(税込) |
家屋形態 | マンション |
築年数 | 築18年 |
工事期間 | 7日間 |
※リフォーム金額は当時の金額であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
独立キッチン施工事例②白を基調とした清潔感たっぷりの独立キッチンに!
既存のシステムキッチンの扉パネルがめくれたのをきっかけに、リフォームをご希望のお客様です。
L型キッチンのリフォームとあわせて作業台の追加、食器が乾かせる棚や収納スペースの増築などを実施。
床のフローリング張り替えも行い、キッチン全体が一新されました。
白をメインにキッチンを選んだので、暗さの感じない清潔感あふれる空間に仕上がりました。
価格 | 229万円(税込) |
家屋形態 | 一戸建て |
築年数 | 築20年 |
工事期間 | 5日間 |
※リフォーム金額は当時の金額であり、現在も同じ価格とは限りませんのでご了承ください。
6. まとめ
今回は独立キッチンの特徴やメリット・デメリットを徹底解説しました。
独立キッチンはオープンキッチンにはない魅力があり、料理に集中したい・調味料やお皿を集めたい方にとって使い勝手のよいタイプです。
一方で圧迫感があり、他の部屋にいる家族が見えないデメリットもあります。
独立キッチンのメリット・デメリットを把握したうえで、明るさや収納スペースの確保、生活動線に意識すると快適に使えるキッチンに仕上がりますよ。
水まわりリフォーム館では、暗さを感じやすい独立キッチンを明るくする工夫を取り入れてリフォームいたします。
独立キッチンのリフォームを考えている方は、ぜひお気軽にご相談くださいね。
<著者情報>
大谷 正浩
ハイウィル株式会社 本部長
1961年生まれ 東京都北区出身
大学卒業後、原宿のレディスアパレルメーカーに就職。3年目で営業売上げNo.1を獲得。
他業種での営業力を試してみたくなり、東京ガスの関連会社へ転職。建設業界でのキャリアが始まる。
建築を基本から学び、当時の上司の励ましもあり温水暖房システムTESの販売台数において、東京ガス本社営業部長賞を受賞。
その後システムキッチンの専門会社の社長より誘いを受け、初の水まわり業界へ。
システムキッチンの会社で10年の経験ののち、インテリアリフォーム会社の社長からの誘いがあり、リフォームインテリア業界へ。
2003年、ハイウィル株式会社四代目代表である稲葉と出会い、当時稲葉が設立したばかりの株式会社リブウェルに入社。
得意な水周りリフォームと木造リノベーションを担当。
現在はハイウィル株式会社にて性能向上に特化した、日本初の木造フルリノベーション&リノベーションメディア「増改築.com®︎」にて、水周り住宅設備機器や内装仕様の提案を日々行いながら、全国水まわりリフォームサービス「水周りリフォーム館」において、館長として運営を担当。全国の加盟店と共に水周りリフォームの提案、施工管理業務に従事している。
水周りリフォーム館館長として、テレビ朝日、FM東京での出演経験あり。
趣味は、モータースポーツ観戦(元A級ライセンス、40年間無事故)とハードロック鑑賞。仕事に息詰まったら、XJAPNを聞いて気合をいれている。
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